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八話 ページ10

「綺麗…」


扉を開けると、冗談無しにそこはまるで異世界のような場所だった。

天井には大きな蜘蛛の巣がかかっていて、所々に宝石?やランプが暖かくまるでここに来る人を出迎える様に光っている。
立てかかっている脚立に、本棚を埋め尽くす本の数々。
地面はユラユラ揺れていて水が張っているようだった。
揺れていて良く見えてないが漢字が床には書いてあるらしい。その文字はなんと書いてあるかは分からなかったが、右に五の漢字があったので何となく数字の五かな?と理解することが出来た。


その光景に見とれながら足を踏み入れようとしてやめた。
下、良く分からないけど水張ってあるんだよね?
靴が濡れる。

どうしよう、と考えた結果靴を入口の階段の所に置くことにした。
靴を履かずに入るなんて行儀が悪いと思う。
でも今日だけは許して欲しい。靴を濡らして帰るのは嫌だ。次から替えの靴もってくるから。


足を水に入れて歩き出す。
この第二の図書室?の雰囲気と足の水の抵抗感が合間見えて何だか不思議な気分だ。

「お借りします」
と小さく呟いてランプを借りる。
そのランプで本の題名をかざすと皆誰かの名前のようだった。

もしかしたら重要な管理施設的な所なのでは?と思ったがここまで来たならしょうがない。

私は好奇心が勝り、自分の名前を探し始めた。

あ……か……さ……た……な……は…ひ…ふ…へ…ほ…

「ほ、ほ、ほ…あった!」


その本にはしっかりと私の名前が記されていた。
意外と下の方にあった私の本を手にすると、あれだけのたくさんの本の中見つけた事に達成感が湧いてくる。

「やった!」


気持ちが溢れそうなのを抑えるように小さくガッツポーズをした後、隣にあった脚立に腰をかける。

私はこの本に「保志A」の何が書いてあるのか、期待を込めてそのページを開いた。

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レナ - 私も土籠先生推しです! (2021年3月28日 15時) (レス) id: 2bc4f3e9d1 (このIDを非表示/違反報告)
すばる - ファブリーズの匂いの土籠先生で吹きました〜、めちゃ面白いです◎ (2020年3月4日 13時) (レス) id: 14827cf9ea (このIDを非表示/違反報告)
パニリン - 面白いので是非更新お願いします (2020年2月16日 22時) (レス) id: f163eb0bcd (このIDを非表示/違反報告)
繋(つなこ)(プロフ) - 透空さん» 本当ですか!?土籠先生推しとしてめちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます! (2019年1月24日 23時) (レス) id: d7f081f2ef (このIDを非表示/違反報告)
透空(プロフ) - とっても面白いです!花子くんと輝くん推しですけど、土籠先生も良いなってこの作品を見て思いました。更新頑張ってくださいっ。 (2019年1月24日 23時) (レス) id: 3bf9f61dac (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年1月24日 19時

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