先生と私は【土籠】【地縛少年花子くん】

二話 ページ3

先生が教卓の後ろで四月の予定について話していた。

これから一年間担任となるその先生は土籠先生と言って、その奇抜な見た目とは裏腹に、
良くいえば『優しそう』、悪くいうと『頼りがいがなさそう』というような人で、何処かお花とシャボン玉の匂いがしそうな人だった。

先生を嗅いだこと無いからわかんないんだけど。


あぁ、これからの学校生活に胸が弾む。

頼りなさそうに見えるけど、真面目そうだし優しそうだし、良い担任だと私は思う。
なかなか失礼な事を考えているが、生徒にとって教師の第一印象は意外と失礼な事を思ってるものでは…？
……私だけか。

それに先程新しく出来た友達の藍もなかなかノリが良かったりして、喋ったのは数分だったもののかなり仲良くなれそうな予感がした。

後クラスメイト！

自己紹介で「転校してきました」と言った時、
皆(…どうりで見た事ない)
というぐらいの反応だった。
私的にはそれくらいの反応の方が助かったし、みんな優しそうで、特にヤバそうな人は居なかったのだ。

あ、でも一人何故か交通安全のお守りピアスを付けていたヤンキーみたいな人がいたけど。
いや、交通安全は大事だよね。
もしヤンキーだったとして、ヤンキーが交通安全意識してるって言うのも中々可愛いと思うし。
それに私もカバンにお守り着いてるし気持ち分かる。


(うん！良い学校で良かった…特に何も不満がない！)


これからの学校生活が楽しみで仕方ない。
一ヶ月後学年、いや学園一のイケメンが私に告白してくれる事を期待して、私はプリントにマーカーを引いたのだった。

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