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そうして社長室での仕事が始まって一週間ほど経った頃。
出勤した私はエレベーターを待っているときに二宮さんと一緒になった。
「おはようございます、二宮さん」
「恩田さん、おはようございます。これからですか」
「はい。二宮さんは？」
「俺も今日は今来たところです。車を置いてきたとこで」
「じゃあ社長はもう？」
「社長室に着いてると思いますよ。行ったらもう仕事してるんじゃないですかね」
二人でエレベーターに乗り込む。
上がっていく階数表示を見ながら私は今日は何を演奏しようかなと考えていた。
二宮さんの言うように社長はすでに社長室にいて、書斎デスクで仕事をしていた。
今日もまた一段と書類が机の上に積まれている。
「おはよう恩田さん」
「おはようございます社長。……すごいですね」
「え？……あぁ、この紙の束？そうなんですよ。再来週午後から仕事出来ない日があるから、今からやっとけって二宮が」
「俺のせいにしないでください」
社長に指された二宮さんは不満そうにそう言った。
「じゃあ、私は準備しますね。社長、リクエストはありますか？」
「恩田さんのオススメがあればそれで」
「わかりました」
私は二人に背を向けて自分の机で準備を始める。
鞄の中から真新しい楽譜を取り出した。
昨日本屋で見つけて買った新しいジャズの楽曲集。
少し弾いてみたかったんだよね。
「ところで社長、二週間しかないですけどどうするんです」
「うーん、どうしようね」
「いっそ恩田さんにご相談されては」
「なるほど、それも手か」
「……呼びました？」
後ろから聞こえた声に私は楽譜を置いて振り返る。
社長が手招きをしていた。
「なんでしょう」
「恩田さんに折り入って相談があるんですけど」
「相談？」
社長が私に？
いったい何を。
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iCHiKA(プロフ) - のりさん» のり様、お久しぶりです！お待たせしてました、久々の今回は「キスしたいだけ」でございます。こちらこそ今回もありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。お楽しみいただければ良いのですが。今回もぜひ最後までよろしくお願いしますね！ (2021年9月8日 21時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - キタ。今回はキスをしたいだけのお話なんですね。しかも思いがけず長編連載。ありがとうございますm(__)m 既に続きが楽しみすぎです。あ、こんにちは。お疲れ様です。余談ですが私にも亜由ちゃん同様カワイ子ちゃん(3人)がいますw (2021年9月8日 16時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年9月4日 16時
