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何があるかなと冷蔵庫と棚をあさる。
そんなに大量の食材があるわけじゃないけど、お温めるだけのご飯やチーズ、コンソメや顆粒出汁、あと缶詰類なんかはありそうだ。
「……」
ちょっと悩んでから、私は社長室に顔を出す。
「社長、トマトリゾットとかでいいですか？」
「トマトリゾット！俺大好きですよ」
「それはよかった。じゃあ作りますね」
そう言ってキッチンに引っ込む。
引き出しからトマト缶を出し、コンソメと黒コショウ、オリーブオイルを用意する。
えっと、軽量カップは……。
「ねぇ」
「わっ……社長、どうしたんですか」
突然背後から聞こえた声に手を止める。
そこには社長が立っていた。
「場所とか、分かるかなと思って」
「大体大丈夫です。あ、小さめの鍋ってどこにあるかわかりますか？」
「えっと、鍋は確か……」
社長は引き出しをあれこれと開けている。
もしかして、社長に聞いてもあんまり意味なかったかも。
「あ、あったあった」
ようやく小鍋を見つけたらしい社長が私に手渡してくれた。
「よかった、見つかって」
「ありがとうございます。社長はあまりここで料理したりしないんですね」
「うん。基本的に全部二宮に任せてるし。さっきも言ったけど俺は全然料理できませんから」
社長はからりと言う。
もしかすると、自分でやる時間は取れなかったのかもしれないなと想像した。
私は手を動かしながら社長に問いかける。
「婚約者さんに作ってもらったりしないんですか？」
「実莉に？ないない、彼女は根っからのお嬢様気質で、家事は全くできないよ」
ひらひらと手を振る社長は苦笑い。
そんなに気にしてるわけじゃないのか、あんまり興味はなさそうだ。
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iCHiKA(プロフ) - のりさん» のり様、お久しぶりです！お待たせしてました、久々の今回は「キスしたいだけ」でございます。こちらこそ今回もありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。お楽しみいただければ良いのですが。今回もぜひ最後までよろしくお願いしますね！ (2021年9月8日 21時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - キタ。今回はキスをしたいだけのお話なんですね。しかも思いがけず長編連載。ありがとうございますm(__)m 既に続きが楽しみすぎです。あ、こんにちは。お疲れ様です。余談ですが私にも亜由ちゃん同様カワイ子ちゃん(3人)がいますw (2021年9月8日 16時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年9月4日 16時
