・・５７６・・ ページ26
.
雅紀の母親、佐和子は東京のビルの窓から空を眺めていた。
遠く遠く南の島の息子を思いながら、島まで繋がっている青い空。
デスクの上には親子３人で撮った写真がある。
櫻井が撮ってくれた南の島での写真。
「ちっとも変ってないのに・・」
最初はベビー＆キッズ服だった。
佐和子が自分の息子に着せたいと思ったから。
そのうちレディース・メンズと手を広げて行った。
会社が大きくなって、社員の数が増え責任も増す。
宗成は副社長で佐和子が社長だ。
雅紀が事故に遭った時、病院に駆け付けた。
だが、意識が戻っていなかった。
あの時からもう何年経っただろう。
あの南の島に行くには１日では行けない。
東京から直行便がないから。
まず、入院していた病院のある街までしか行けない。
そこから次の日の朝一の飛行機であの島へ渡る船の出ている島まで。
そして船に乗り換えあの島まで行く。
佐和子達は息子にたった１日会うために４〜５日掛けて島を往復する。
病院のある街まで夜のうちに着ければいいと仕事をする。
それでも、本心をいえばもっともっと一緒にいたい。
今の自分達にそれは無理だと判っている。
何年も会えなかったけれど、今はたった１日でも会えている。
「我慢しなくちゃね」
櫻井からビデオも送ってもらっている。
写真もたくさんもらっている、最近では雅紀からも手紙が来るようになった。
こちらでは有名な大野の絵も手元にある。
それで十分じゃないか。
宗成と何度もそうやって話し合って来た。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
SEN(プロフ) - 碧さん» こんばんは。両親にとって忘れられない日になりました。お母さんには辛かったけれど、やはり親子の絆でしょうかねぇ。 (2014年9月14日 22時) (
レス) id: d00166a755 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - こんばんは。さーちゃんも大きな壁乗り越えましたね。雅紀の料理を食べたり、川の字で寝たり、２人にとっては最高の休日ですね。 (2014年9月14日 21時) (レス) id: 72328cd3b4 (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - まさきさん» お早うございます。 そう思って読んでいただきありがたいです。やっと呼んでくれました(^O^) (2014年9月14日 8時) (レス) id: d00166a755 (このIDを非表示/違反報告)
まさき(プロフ) - おはしょうございますぅ いっつもあったかぃ気持ちになりながら読ませていただいてますです(*^^*) 『とぉちゃ、かぁちゃ』嬉しいです 優しい気持ちになれました (2014年9月13日 10時) (レス) id: 7aab669516 (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - 碧さん» お早うございます。みんなが悔しい思いをし、泣いた一日だったでしょうね。さすがに智お兄ちゃんですね(笑) (2014年9月9日 10時) (レス) id: d00166a755 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：SEN
| 作成日時：2014年9月2日 10時
