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「ねぇ、さとし」
「ん〜〜？」
「かには泳げないの？」
「そうだなぁ」
「何で？」
「蟹はこの砂の中がお気に入りなんだ」
「ふ〜〜ん」
「でも、海の中が好きな大きな蟹もいるぞ」
「そうなの？」
「でっかいのがいる」
「どれくらい？」
「雅紀の手より大きいくらいだ」
「そんなに？」
「いるぞぉ〜〜」
浜に下ろした蟹が波打ち際まで歩いて行った。
大野と雅紀はその後を付いて行く。
波が掛かるか掛からないかの所をちょこちょこ歩いている。
雅紀は笑いながら見ている。
「あぁ〜〜波が掛かっちゃった」
「あらら」
「おいでおいで」
「雅紀、助けてやんな」
「うん、泳げないんだから、おいで」
そう言って水の中から蟹をすくい上げた。
あまりにも自然に、水に手を浸けて蟹を掴んで砂の上に置いた。
大野はそれを見ても何も言わない。
雅紀は蟹を砂に置いた後、自分の手をじっと見る。
水に濡れた手、砂が付いた手。
大野が同じように横からそっと水に手を浸けて雅紀に見せる。
その手も濡れて少し砂が付いている。
雅紀が大野の手をじっと見つめて言う。
「さとし、まさきと一緒」
「そうだな」
「もう１回」
「ん？」
「さとし、もう１回」
大野がまた水に手を浸けて雅紀の前に広げる。
雅紀はその手を触ると、自分もそっと砂浜に手を置いた。
ほんの少し指先に波が掛かる。
すぐ横で大野は手首まで波が掛かっている。
雅紀の指が少しずつ前に進み始めた。
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SEN(プロフ) - 碧さん» こんばんは。あの目玉のやつですね(笑)雅紀の料理の腕も上がるでしょうか？ 楽しみですね、期待しててくださいね。 (2014年9月1日 19時) (
レス) id: d00166a755 (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - アリスさん» こんばんは。楽しみにしていただいて嬉しいです。終わりたくなくて悪あがきしてますが、書いては消しの繰り返しです(笑) このエピソードは入れちゃいかんだろうと自問自答の毎日ですわ・・。へんてこりんにならないよう温かくなれるよう頑張ります。 (2014年9月1日 19時) (レス) id: d00166a755 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - こんにちは。翔くんのひきつった顔が浮かんできました(^^)雅紀の料理をいつか、むーちゃんとさーちゃんにご馳走する日が来ると良いですね。 (2014年9月1日 11時) (レス) id: ce57227e9b (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - こんにちは。いつもいつも更新を楽しみに読み進めている反面、お話が終わりに近づいていくことが悲しい毎日でもあります。ですが、本当にいつもいつも、気持ちがふわっと、時にぐーっと、温かく、そして締め付けられ、そんな時間を頂いています・・☆ (2014年9月1日 10時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - 碧さん» お早うございます。頑張ってもらわないといけませんね。でも、彼らならきっと大丈夫と信じてます！ (2014年8月29日 9時) (レス) id: d00166a755 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：SEN
| 作成日時：2014年8月20日 10時
