・・１１１・・〜ごーーごーーびゅ〜ん 〜 ページ11
・
大野は大抵、二宮の店には自転車でやって来る。
今日も自転車に乗って店に到着すると、雅紀が自転車をじ―ーっと見る。
今はきっと乗れないだろう。
それでも、興味があるのだろうか？
「どした？」
「さとし、これバイク！」
「違う、チャリだ」
「ちゃり？」
「そう、足で漕ぐだろ？」
「こぐ？」
「そう、ここに足を掛けてグンと踏むと前に進むんだ」
「・・・ん？」
大野の自転車はママチャリではない。
だから後ろに雅紀を乗せてやる事が出来ない。
店の前の駐車場で、大野はペダルを漕ぎぐるりとその場を一周する。
「まさきはダメぇ？」
「えっ？」
「まさきも、それしたい！」
「い、いや危ないからダメだ」
「ぶ〜〜」
大野は自転車の後輪に取り付ける、サイクルステップを思い出した。
だが、あれは禁止されているはずだ。
こんな離島ではどうなのだろう？
雅紀の移動手段は車か徒歩。
自転車の気持ち良さはもう憶えていない。
乗せてやりたいと思ってしまった。
「ニノ」
「はい？」
「ここにサイクルステップを付けたら、雅紀も乗れるか？」
「あなたねぇ、それダメでしょうが」
「こんな離島でも？」
「どこでも一緒です」
「自転車に興味があるみたいでよぅ」
「雅紀、大野さんの自転車に乗りたいの？」
「じてんしゃ？」
「チャリだ」
「大野さん・・」
「乗る！」
「いやいや、乗ったらダメ、危ないから」
「かずなりもさとしと同じ事言う〜〜」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 301人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧 - SENさん» こんばんは。あの３人は、翔くん、にのちゃん、潤くんです(^^) おばちゃんに相談したり…今までならきっと雅紀を泣かせてますよ。 (2015年5月13日 22時) (
レス) id: e6a5b6f754 (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - 碧さん» こんにちは。こんな母の日はいいですねぇ。・・・・あの３人？ (2015年5月12日 17時) (レス) id: efdd22d586 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - こんばんは。忘れなれない母の日になりましたね。それにしても、あの３人は成長しましたねぇ… (2015年5月10日 21時) (レス) id: dc130093c6 (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - 碧さん» お久しぶりです。常夏だからこそ出来る事ですねぇ(^^♪ (2015年3月17日 14時) (レス) id: 89dcd28b85 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - お久しぶりです。季節外れの花火も良いですね。 (2015年3月16日 10時) (レス) id: ba9b5aac35 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：SEN
| 作成日時：2015年2月5日 23時
