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幸一に電話を掛けると、革紐なら何本かあると言う。
雅紀と2人で見に行く事にした。
洗濯の途中だったのを思い出し、雅紀と2人で残りの家事を片付ける。
昼前に櫻井の車に乗り、幸一の家に向かう。
出迎えてくれた幸一、雅紀が家に来るのは久しぶりだ。
初めて来た家のように、キョロキョロ眺めている。
子供になってしまう前はよく遊びに来ていた。
それがほんのちょっと寂しい幸一だった。
「雅紀、ちゃんと桜貝は持って来たか?」
「うん」
「翔、あいつらと同じような革紐がいいんだろ?」
「そうだな、なるべくなら」
「ちょっと待ってろ」
幸一の手には数本の革紐。
櫻井は二宮と松本のペンダントを思い出している。
さて、どんな革紐だっただろう。
雅紀は嬉しそうな顔をして眺めている。
「全く同じってのは無理だぞ」
「判ってる」
「雅紀の好きなのでいいんじゃないか?」
「そうしようか」
「雅紀、この中に好きなのはあるか?」
「んとぉ・・これ!」
「・・・それはちょっと太いかな、桜貝が通らない」
「とおらない?」
「雅紀、これだとね、ペンダントにならないんだ」
「でもこれ!」
「幸一、細く切ってくれよ」
「はぁ?!」
「桜貝が通る細さにさ」
「お前がやれ!」
「いやぁ、俺がやったら途中で切れるけど?」
「不器用なやつだな!」
幸一は鋏を持って来て、細く細く真剣な顔をして切っている。
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SEN(プロフ) - 雅葵(*^◇^*)さん» こんにちは。翔ちゃんもおバカですねぇ(笑)可愛い雅紀がまた書けて嬉しいです♪作者もほっこり・・。 (2016年5月30日 13時) (レス) id: 1808d14437 (このIDを非表示/違反報告)
雅葵(*^◇^*)(プロフ) - んふふっ、しょぉちゃんやっちゃいましたね〜。あまえんぼまちゃき、かわゆぃです(^◇^) 怪我したまちゃきは災難でしたが、のんびりとした日常感が伝わってきてほっこりします♪ (2016年5月30日 7時) (レス) id: 0db9575c42 (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - るなさん» こんばんは。ふわふわタオルに突っ込む雅紀を見てみたい作者です(笑) 翔ちゃんはあまり余裕はありませんが、これくらいはね・・。本編では余裕はなかったと言ってますから(^^ゞ (2016年2月3日 19時) (レス) id: 5eed3ccf8f (このIDを非表示/違反報告)
SEN(プロフ) - 雅葵(*^◇^*)さん» こんばんは。翔ちゃんも頑張ってます(^◇^) 小さな事、何でもない日常の事を嬉しく感じられるっていいですね。 (2016年2月3日 19時) (レス) id: 5eed3ccf8f (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - SENさん、久々の可愛い雅紀。ふわふわタオルに顔を突っ込む雅紀を怒れる人なんかこの世にいないでしょう!翔ちゃんも少しずつ余裕が出たのですね、ほんわり優しい日常が素敵です。 (2016年2月3日 9時) (レス) id: 238942a662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:SEN | 作成日時:2015年8月12日 21時