【番外】綴くんが頑張る話 その２

大学生＋監督 ページ3

「ただいまっす」

「ただいま」

「カズナリミヨシ、ただいま帰還だよん！」


『....おかえり』

「........なにやってんすか」


今、私は談話室のソファに座っている。
不自然な点といえば、私の胸に顔を埋めるようにして監督さんが眠ってることくらいだ。


....わああああ！違う！待ってくれ誤解だ！


『私はそんな不埒な真似を働いた訳じゃなくて....！』

「いやいや、そこは疑ってないから」

「Aが意外にピュアなのは知ってるしな」

『ああ、ありがとう....。入ってきたのが真澄くんだったら死んでた』

「それは言えてる」

「ってかなんでこんなことになっちったの？」


ちなみに、寝ている監督さんを起こさないように、ここまで全員小声である。
いい歳した大学生が４人も寄ってたかってコソコソ話とか、絵面が面白すぎるねん。最高か。


『....いや、監督さん、疲れてたみたいなんだよ』

「ああ、カントク、よく頑張りすぎることあるもんなあ....」

「うんうん」

『さっきも眠そうにしてて....。「肩と膝と胸、どれ貸して欲しいですか！」っていったら「胸」って言われて、マジでお胸を枕にして寝ちゃった』


「...........。.....カントク、疲れすぎじゃないか？」

「俺も思いました。...というか、疲れてる人間相手にどんな質問してんだ」

『....正直すまんかった』


だってさ、まさか肩と膝と胸どれ？って聞いて「胸」って即答されるとは思わないやん？
私の想像の世界では、「大丈夫だよ！」って言われて、それを無理矢理休ませる感じかなーっとか思ってたのに、大誤算だよ！？
だって監督さんだよ！？しかもほんとに胸に寝たし！どこまで意識があったのか分かんないよ！！

は、はぁ....。疲れた。久々に叫んだわ。




『....でもまあ、寝顔可愛いし。いいや』

「あ。じゃあ、疲れてる人をちゃんと労わらなかった罰として、責任持ってカントクねかせておいてくださいね」

『え、ちょ待って』

「よろしくな」

「Aファイト！」

『待って！こんなの生殺し、生き地獄だからぁ！』

「なんかいってますね。いきますか」

『絶対楽しんでるでしょ！？』

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