『もうすぐ』 ページ7
「盗品をさばくなら貧民街って話だったけど…」
呟きながら、スバルは表通りに通じる小道から噂の貧民街に続く路地へ顔へ顔を突っ込む。
『空気と雰囲気と…それに此処に住んでる人達もタチが悪いかと…それでも行きますか?』
「ここだろうってスバルが言ったんだし、それに、さっきのお店のご主人だってここだろうって言ってたし…」
「そのあとに、できれば諦めた方がいいって言ってたのも忘れない方がいいよ?」
果物屋での偶然の再会と窮地からの逆転を経て約三十分___三人は今、王都の盗品の多く持ち込まれると噂の貧民街の入り口に辿り着いていた。
もう空は橙色だ。パックの制限時間も危ない。
「進むにしても戻るにしても、決断は早めにね」
「進むに決まってるでしょ。どの道、今を逃して手の届かないところにいかれちゃうわけにいかないもの」
パックの求めにそう応じて、それから彼女はスバルに向き直る
「じゃあ、行くけど…この先の路地は今まで以上に警戒して。荒事慣れしてる人達とかが住んでる場所だろうし、もし恐いならここで待っててくれてもいいから」
『ついてこなくても私達だけでなんとかなりますけど、待機って男らしくないですよね』
「言われなくても行きますよ!?ここで待機とか俺どんだけチキンだよ!」
貧民街に三人で突入することが決まったのはいいのだが、逃げ腰のスバルにエミリアとAはため息をこぼす。そのため息に気づいたのかスバルは前を歩く彼女達の背中に遅れないように足を速めた。
貧民街の人々に声をかけながら歩く。少しは聞いてくれるだろうと声かけをしても話を聞いてもらえず帰れと言われるばかり。だがそれはスバルの容貌のお陰かどうにかなりそうだ。
『スバルさんが少しでも役に立って良かった。このまま役立たずで終わるのもどうかと思いまして』
「サテラさん!!あなたの騎士はなんでこんなに毒を吐くのですか!?ていうか師匠なんだから弟子に優しくして!」
「いつもならそんなことないんだけど…スバルの事がほんのちょっとアレなんじゃない?」
エミリアの一言がさらにスバルの心を削る。ほんの二時間ばかりですっかりお馴染みとなってしまったやりとり。ただ、今回は少し違う。
「ゴメン、ボクもう限界だ」
そういって、パックがエミリアの結晶の中へと姿を消したのだ。パックがいなくなった今エミリアを守れるのは自分しかいないと自覚した
そして三人は警戒しながら貧民街の人から聞き出した盗品蔵へと足を進める。
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マオ(プロフ) - マリオさん» コメントありがとうございます！質問の返事ですが勿論います。ですが立場上からして恋愛にまで至るかと言いますとうーん…ですかね？でも、ゴールインさせてあげたいなと思っております！！ (2017年5月11日 11時) (
レス) id: d7377fb34e (このIDを非表示/違反報告)
マリオ - とても面白くて、いつも楽しみにしています！ちなみに質問です！夢主ちゃんはリゼロのキャラクターで恋愛対象or気になっているキャラはいますか？ (2017年4月28日 19時) (レス) id: aa6f182c0d (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - まっすーさん» コメントありがとうございます。嬉しい限りなのですが原作を元に書いているので私自身の実力ではありません…貴方様のご期待に添えるよう私自身頑張っていきますので暖かい目で見ていただけると幸いです。コメントありがとうございました!! (2017年3月30日 12時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
まっすー(プロフ) - こんにちは。こちらの小説とても面白く拝見させて頂きました！主人公の立ち位置やストーリーの軸など他の小説とは一線を画す印象がありました。更新楽しみに応援させて頂きます、頑張ってくださいませ！(^^) (2017年3月25日 13時) (レス) id: 5ef75048d5 (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 赤葦*棗さん» こちらこそこの作品を見ていただいて感謝しています！更新も頑張ってまいりますので温かく見守ってくれると嬉しいです!!コメントありがとうございます!! (2017年3月18日 10時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし x他2人 | 作成日時：2017年3月11日 2時
