『つたる』 ページ32
「だからあんたには胸を張って欲しいんだ、それはあの場にいたみんなが思ってる」
こちらを見上げる視線は強い意志を持っていた。それは自分の言葉を信じてほしいと言わんばかりで
『___私は役目を全う』
「だから出来たんだって」
その一言で今までの肩の荷が降りたのか自然とつたる涙。それを必死に拭う
何度も何度も最後まで立ち向かえなかった事を悔い嘆きそれでも尚現実は変わりはしないと自分の存在意義を己で問い詰め…荒んだ心を押し殺していた日々
それが今やっと涙と共に零れ落ちる気がした
_____________________
数分して涙もとうとう乾きはじめる。それと共に立ち上がり「すみません」と一言詫びを入れると「気にすんなって」と言う彼女特有の優しさが見に染みた
もう大丈夫だと少し微笑んで見せる。フェルトもそれに釣られてニカッと笑う。すると寸前まで待っていたかの様にラインハルトが客間の扉を開け自分の主の隣に立って
「気持ちが晴れたみたいでよかった」
ラインハルトのその全て見透かしているその青い瞳も心なしか先程より綺麗に見える。Aは返答の代わりに小さく頷くとそれと共にフェルトは立ち上がり
「もうアタシの役目は終わったんだよな?じゃあもう行くわ」
「何よりもお前と一緒に居たくないからな」
そう言って颯爽と1人部屋を後にするのだった
『…いいんですか』
「あぁ、憶測でしかないけれどあの行動も僕たちへの配慮だろう」
本当に配慮かは知り得ないが話は着実に進んでいく
「___結果としてフェルト様は徽章に選ばれ極秘に捜索されていた5人目の巫女は実在し、硬直していた王選もまた動き始める」
『つまり王選候補者を招集するわけですね』
「そう、本格的に始まるわけだけれど…そこには巫女直属の騎士も同じように_」
直属の騎士、その言葉だけで自分が今ここにいる理由が分かったような気がした
「率直に言う。
君は______エミリア様の陣営につくのかい」
彼は何も悪意があって言っているわけではない。それは分かる。真意もみえている。
だからこう返すのだ
「何か問題でもありますか」と。
「___君はあくまでもエミリア様の隣を行くんだね」
『いえ…いや、今は確かにそうでも…彼女の横を歩いていてはその先に光があるかは分かりませんから…だから私は数歩前を歩き、彼女にとって少しでも明るい未来へ続いている道を照らす人でありたいんです』
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マオ(プロフ) - マリオさん» コメントありがとうございます！質問の返事ですが勿論います。ですが立場上からして恋愛にまで至るかと言いますとうーん…ですかね？でも、ゴールインさせてあげたいなと思っております！！ (2017年5月11日 11時) (
レス) id: d7377fb34e (このIDを非表示/違反報告)
マリオ - とても面白くて、いつも楽しみにしています！ちなみに質問です！夢主ちゃんはリゼロのキャラクターで恋愛対象or気になっているキャラはいますか？ (2017年4月28日 19時) (レス) id: aa6f182c0d (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - まっすーさん» コメントありがとうございます。嬉しい限りなのですが原作を元に書いているので私自身の実力ではありません…貴方様のご期待に添えるよう私自身頑張っていきますので暖かい目で見ていただけると幸いです。コメントありがとうございました!! (2017年3月30日 12時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
まっすー(プロフ) - こんにちは。こちらの小説とても面白く拝見させて頂きました！主人公の立ち位置やストーリーの軸など他の小説とは一線を画す印象がありました。更新楽しみに応援させて頂きます、頑張ってくださいませ！(^^) (2017年3月25日 13時) (レス) id: 5ef75048d5 (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 赤葦*棗さん» こちらこそこの作品を見ていただいて感謝しています！更新も頑張ってまいりますので温かく見守ってくれると嬉しいです!!コメントありがとうございます!! (2017年3月18日 10時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし x他2人 | 作成日時：2017年3月11日 2時
