『フェルト再犯』 ページ16
「もう一度、聞くわ。___どうして私を、『嫉妬の魔女』の名で呼ぶの?」
「いや、だって。そう呼べって…」
「誰に言われたのか知らないけど、趣味が悪すぎる。乗る方も乗る方よ。__禁忌の象徴『嫉妬の魔女』。口にするのも憚れる、そんな名前を呼び名に選ぶなんて」
厳しい視線と嫌悪感を露わにするエミリア。周りを取り巻いている者達も頷く。此方側から見ればそれが当たり前で正しい。
だがスバルは知らないのだ。教えられていないから、常識も何もないから。
戸惑いの色を見せているスバルに魔女と呼ばれた少女は「暇じゃない」とスバルを断ち切るように言い放ち銀髪をひるがえし歩き出す。
それと同時にAはスバルの元へ行く。エミリアが行く道は分かっているからこその行動だ。Aは今、思考が止まっているスバルに声をかけ事実を話すのが一番だと考えた。
その行動でAは、スバルは、判断を鈍らせた。
『__しまった!!』
振り向くとそこには驚愕の声を上げるエミリアが自分のローブの中に手を入れ”何か”を探している。
「やられたっ。このための足止め…あなたもグル!?」
エミリアはスバルに拳を向けたが、すぐに思い直して風の消えた路地へと走り出していった。そしてAもスバルに構っている時ではないと焦った顔つきでその後を追う。
壁や屋根を床と同じように走るフェルトに追いつけるはずもなくエミリアも見当たらない。夢のようにはさせないと、少女は思考を巡らせ、先回りをしロム爺に交渉、そしてエルザ対策の為に忠告をし後日取りに行くという考えに辿り着いた。
そんな中、今まさに異世界生活の辛さをしった男はどうしているだろうか。その男に心の中でひたすら謝罪をする。「守れなくてごめん、事情があった、話すつもりでいた」と。そして「次は必ず話すから、エミリア様の事を悪く思わないでほしい、夢の中でだったけど楽しかった」と。
Aが脳裏で弁解している中、その弁解相手であるスバルの背中にナイフが突き刺さった。
だが当然のように想像のスバルと現実のスバルは違う。刺されたのは現実の方のスバルだ。だから彼女は分からない、彼の置かれている状況を知らない。
最後に掠れた音を吐いて、ナツキ・スバルは三度目の死を迎えた。
Aは何も分からずに意識が途端に途切れる。彼女が目を覚まし唖然とするのは、この現象の発端、つまり元凶であるスバルが意識を取り戻し瞼を開ける時だ。
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マオ(プロフ) - マリオさん» コメントありがとうございます！質問の返事ですが勿論います。ですが立場上からして恋愛にまで至るかと言いますとうーん…ですかね？でも、ゴールインさせてあげたいなと思っております！！ (2017年5月11日 11時) (
レス) id: d7377fb34e (このIDを非表示/違反報告)
マリオ - とても面白くて、いつも楽しみにしています！ちなみに質問です！夢主ちゃんはリゼロのキャラクターで恋愛対象or気になっているキャラはいますか？ (2017年4月28日 19時) (レス) id: aa6f182c0d (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - まっすーさん» コメントありがとうございます。嬉しい限りなのですが原作を元に書いているので私自身の実力ではありません…貴方様のご期待に添えるよう私自身頑張っていきますので暖かい目で見ていただけると幸いです。コメントありがとうございました!! (2017年3月30日 12時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
まっすー(プロフ) - こんにちは。こちらの小説とても面白く拝見させて頂きました！主人公の立ち位置やストーリーの軸など他の小説とは一線を画す印象がありました。更新楽しみに応援させて頂きます、頑張ってくださいませ！(^^) (2017年3月25日 13時) (レス) id: 5ef75048d5 (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 赤葦*棗さん» こちらこそこの作品を見ていただいて感謝しています！更新も頑張ってまいりますので温かく見守ってくれると嬉しいです!!コメントありがとうございます!! (2017年3月18日 10時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし x他2人 | 作成日時：2017年3月11日 2時
