『二人分の命』 ページ12
「___ロム爺!!」
悲痛なフェルトの叫びが盗品蔵の大気を揺らした。そしてその結果をスバル達は見た。それは棍棒を握りしめたままのロム爺の右腕が切断さ宙を舞い血を撒き散らしながら壁に叩きつけられる。部屋中血の雨がぶちまけられ、スバルもフェルトもAもそれを頭から浴びた。その光景を見たフェルトの絶叫が聞こえる。
それからは一瞬だった。最後までエルザと戦おうとした彼はもがき足掻いて地面に倒れたのだ。
「お返しするわ。もう、必要ないから」
ロム爺の喉を切り裂いた凶器をエルザは足元に丁寧に置いた。
スバルとフェルトにはとても見ていられないだろう。ほんの数分前まで、言葉を交わしていた人が、信頼を寄せここまで共に笑いあってきた仲間が、他者の悪意によって命を落とす姿を
「逃げて」という必死の叫びもへたり込むスバルには届かない。そしてフェルトは
「よくも、やってくれやがったな……」
立ち上がりエルザに敵意を見せる。
『私も会話を交わした相手が倒れるのをボーと見ているだけではありません。』
そう言いAはエルザの背後から刃を振るう。かろうじて避けたエルザだったが仇を取った形で右腕が吹き飛ぶ。
それと同時にフェルトは跳ねるように風に乗り突風が吹き荒れた。フェルトの姿が視界から消えたように見えた瞬間、甲高い音が響く。フェルトの手にあるナイフとエルザの左手のみにあるククリナイフがぶつかり合った音だ。
Aも流れに乗り刃を交わす。だが安易にかわされフェルトに狙いを定める。
「風の加護。ああ、素敵。世界に愛されているのね、あなた。___妬ましい」
恍惚を孕んだ笑みが一転、エルザの腕がしなってうなる。まるで彼女は自身の腕がなくなったのを知らないそぶりで
そして空中でフェルトが、受身も取れずに地面をもんどり打って転がっていく。
すでにフェルトの意識はないだろう。ピクリとも動かない。
「王都の傭兵さんは人を守るのが仕事じゃないの?誰も助けられてないのだけれど。あなたは剣豪の名に相応しいかもしれないけれど騎士としては駄目ね」
『…そうですね私はまだまだだ。けれどせめて残りの一人でも救わせてくれませんかね。騎士としての意地です』
体制を立て直し立ち向かう。自分のせいで失われた命の分まで。スバルがこの危機から逃れるまで
だがスバルは堪えきれない怒りからか立ち上がった。そしてククリナイフを構えるエルザに向かってスバルが全身全霊で襲いかかった
それは吉か凶か
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マオ(プロフ) - マリオさん» コメントありがとうございます！質問の返事ですが勿論います。ですが立場上からして恋愛にまで至るかと言いますとうーん…ですかね？でも、ゴールインさせてあげたいなと思っております！！ (2017年5月11日 11時) (
レス) id: d7377fb34e (このIDを非表示/違反報告)
マリオ - とても面白くて、いつも楽しみにしています！ちなみに質問です！夢主ちゃんはリゼロのキャラクターで恋愛対象or気になっているキャラはいますか？ (2017年4月28日 19時) (レス) id: aa6f182c0d (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - まっすーさん» コメントありがとうございます。嬉しい限りなのですが原作を元に書いているので私自身の実力ではありません…貴方様のご期待に添えるよう私自身頑張っていきますので暖かい目で見ていただけると幸いです。コメントありがとうございました!! (2017年3月30日 12時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
まっすー(プロフ) - こんにちは。こちらの小説とても面白く拝見させて頂きました！主人公の立ち位置やストーリーの軸など他の小説とは一線を画す印象がありました。更新楽しみに応援させて頂きます、頑張ってくださいませ！(^^) (2017年3月25日 13時) (レス) id: 5ef75048d5 (このIDを非表示/違反報告)
マオ(プロフ) - 赤葦*棗さん» こちらこそこの作品を見ていただいて感謝しています！更新も頑張ってまいりますので温かく見守ってくれると嬉しいです!!コメントありがとうございます!! (2017年3月18日 10時) (レス) id: 9810e421d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななし x他2人 | 作成日時：2017年3月11日 2時
