優しい時間 ページ47
戻ってからの私は 息つく暇もないほど多忙だった。
12人の新人グループは デビューステージを終えプロモーション、テレビ出演と目まぐるしい活動に入る。
中国での活動に同行する事もしばしば…。
忙しく動き回っていても、心は晴れる事は無いまま…。
ふと手を休めると頭をもたげてくる恐怖と 言い様のない不安。
大人数のグループの仕事は 私の指示でアシスタントが手分けして動く。
SUPER JUNIORを担当していた頃のように 自分で全てを背負う事はなくなった。
前より時間的に余裕が出来てもいいはずなのに、忙しさは変わっていない気がする。
慢性的な疲労感を抱えながら マンションと会社の往復をする私は、既に普通の人が持ちうる危機感が欠落していたのかもしれない。
そんな時、日本にいる薫から電話が入った。
薫『A、変わった事ないか？』
A『何もないけど。忙しすぎて疲れてるわ』
薫『実は…。ん、やっぱり顔見て話すよ。明日そっちに行くから一緒に食事しよう。』
なんだろうと思う一方 それ以上考えを巡らすことさえしなかった。
゛そろそろユノ達が帰って来るかなぁ。″
彼が一時帰国している時に 私が中国だったり地方のイベントだったり、すれ違いが続いている。
彼のぬくもりを感じれたのが ずいぶん前だったような気がする。
゛ふー″っと息を吐き、音楽を聴きながら衣装室で次の日の準備をしていた。
誰もいないはずの室内で不意に後ろから抱きしめられる。
香水の匂いで すぐにわかった。
A『おかえりなさい ユノ』
ユノ『ただいまA。』
A『誰か入ってくるかもよ』
ユノ『いいよ。僕は困らないから』
A『フフ…』
ユノ『今日は早く帰れる？久しぶりだしAの部屋に行くからさ』
A『わかったわ。私も話したい事があったから。仕事終わったら電話する。』
ユノ『あ、言ってなかったけど 僕とチャンミナ宿舎出て別々に暮らしてるんだ。荷物を片付けながら待ってるよ』
A『そうなの？言ってくれたら手伝いに行ったのに』
ユノ『Aだって忙しいんだ。出来る事は自分でやるよ。』
A『明日、薫がこっちに来るって。さっき電話が来たの。私に直接話したい事があるみたい』
ユノ『ヒョンが？』
何かを考える様子を見せたユノは、私の視線に気づいて微笑んだ。
ユノ『仕事の邪魔しちゃったね。じゃ、後で。』
彼は柔らかいキスをして衣装室を後にした。
終わり
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xiulove(プロフ) - この小説が好きです!!!それだけでも伝えたくて… (2019年8月24日 18時) (
レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - 返信ありがとうございます。先程も失礼しました。初めて読んだとき、おもいっきりのめり込んでしまいました。それからも急によみたくなり…続きを見つけては読んでという感じでした。無理はしないでください!!!待ってるといいながら矛盾してるかもですが… (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» 気が変わったらこのままか更新しますね (2019年8月24日 18時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - えっ( ・д・)そうなんですか(；ω；) (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» ありがとうございます。実は思うところがあり、このまま更新せずに、全部消してしまおうかと悩んでおります (2019年8月17日 19時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：慧 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時：2014年5月15日 16時
