二人の笑顔 ページ40
客席に着いたのは会場の照明が落ちた時だった。ふらつく足元を隠す様に気丈に振る舞う自分がいる。
ステージに近い関係者席には、たぶん二人の家族もいるはず…。
私を見つけたセフナが手を差し伸べてくれた。
セフン『ヌナ 大丈夫？気分悪くない？』
私は、精一杯の笑顔を作り頷いた。ホッとしたように微笑む彼らを心配させないように振る舞う。
会場のボルテージが高まった時、大音量と共にライブが始まった。
歓声が凄くて、一気にステージに引き込まれる。ここにいるファン全員が どれだけ二人のカムバックを待っていたか…。
真っ赤に染まる会場を見て、自然に涙が流れた。
二人が悩み もがき 血の滲むような努力を重ねてこの場所に帰って来たか、走馬灯のように思い出された。
圧倒されるようなステージに、シウミンはじめ後輩達は目をキラキラさせて見いっている。
ステージ上のユノは私の姿を見つけ、幸せそうな笑顔を向けてくれた。
チャンミンもファンサービスに余念がない。
本当に心の底から楽しんでいる二人の笑顔。
待っていてくれたファンと、それに応えるべく全力でライブをする二人に、言葉では表せない絆を感じた。
カイ『僕達もここでライブが出来るようになりたいな…。単独でここを満席にできるグループになれるように頑張らないと。』
ステージを見つめながらカイが呟いた。
この場にいる6人は、何を感じているのだろうか。
自分達のこれからの活動に刺激になったのは間違いないと思った。
ライブが進んでいくに従って、少し酸欠気味になってきた私は、時々座って観ていた。
なるべくセフナ達に気づかれないように。
でも、ステージの上からは丸見えだ。
チャンミンが近くに来て、歌いながら首を傾げる。
私は誤魔化す様に、笑いながら手を振る。
セフン『ヌナ やっぱり体キツイ？』
大きな体をたたむように、私の耳元で話すマンネ。
A『大丈夫。ちょっと圧倒されちゃって酸欠気味なだけ。少し座ってれば良くなるわ』
本当は……かなりキツかった。
でも、約束だから見届けなきゃ。最後までちゃんと見届けなきゃ。
ライブはエンディングを迎え、何度かのアンコールで終了した。
二人もスタッフもファンも、会場にいた全ての人が幸せな感情を抱いて帰路に着く。
私達はそのままバックステージに向かった。
そこには、満足げにスタッフと談笑する ユノとチャンミンがいた。
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xiulove(プロフ) - この小説が好きです!!!それだけでも伝えたくて… (2019年8月24日 18時) (
レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - 返信ありがとうございます。先程も失礼しました。初めて読んだとき、おもいっきりのめり込んでしまいました。それからも急によみたくなり…続きを見つけては読んでという感じでした。無理はしないでください!!!待ってるといいながら矛盾してるかもですが… (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» 気が変わったらこのままか更新しますね (2019年8月24日 18時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - えっ( ・д・)そうなんですか(；ω；) (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» ありがとうございます。実は思うところがあり、このまま更新せずに、全部消してしまおうかと悩んでおります (2019年8月17日 19時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：慧 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時：2014年5月15日 16時
