気付いた気持ち〜隼side〜 ページ29
あのクリスマス以降もAちゃんとは相変わらずで、いつものメンバーで初詣に行ったり、新年会をしたり。
大輝が千香ちゃんに告って玉砕したり、千香ちゃんと諒の距離が微妙だったり、いろいろあるけどそれなりに仲良くしてた。
大学院進学準備に、久しぶりに学校へ行った俺は、思いつきでAちゃんに電話をしてみる。
隼『何してる？暇なら飯行かない？』
A『暇な訳じゃないけど、いいよ。時間と場所決めて。今出先だから直接向かう。』
隼『大学に来てるんだ。進学準備。近くのスタバでいい？』
A『わかった。たぶん私の方が早いかな。欲しかった本が見つかったからそれ読みながら待ってる。急がなくていいからね。』
こんなやり取りが心地いい。急かされず、時間に縛られずの関係。
俺はやり残した事にまた取りかかった。
電話したのが昼過ぎ。時計は16:00になろうとしていた。
ぐーっと背伸びをしたとき、スマホが震えメールを受信した。
Aちゃんも、流石に待ちくたびれてしまったのかと思い、それを開くと 思ってもみない文章が表れた。
《待ち合わせの場所で、隼君の元カノに捕まってしまったわ(笑)
かなりご立腹の御様子。なんとかするから まだ来ないで。》
想定外の事が起こった。
あの日、連絡先を消して終わらせたはずの関係。
既婚者だとわかった時から、いつか崩れると思っていた。
終らせなきゃいけないと思っていた。その踏ん切りをつけれたのは、Aちゃんの後押しがあったからだった。
今になって何でだよ？あの女は、何をする気だ？
怒りと少しの焦りと、見えない恐怖。
荷物を掴み、急いで待ち合わせ場所に向かった。
気持ちばかりが焦って、足が前に進まない。
男と女の終わりが綺麗なのは一握りで、大抵はどちらかが未練がましく引き摺り続ける。
最悪、恨みを残してとんでもない行動に出てしまう。
Aちゃんを巻き込んだのは、まきれもなく俺。
スタバの一番奥の席。俺の姿を見つけたAちゃんは、“来るな”と目配せをした。
その時 聞こえた低く、くぐもった声。
**『私の大切な彼を横取りした泥棒猫！返しなさいよ。』
聞いた事のない威圧するような喋り方。
Aちゃんは苦笑いを浮かべ答える。
A『“大切な彼”じゃなくて、“大切なおもちゃ”でしょ？違う？オ・バ・サ・ン』
鋭い視線を投げ掛け、席を立つ彼女。
**『待ちなさいよ！』
振り返った女は、俺の姿を見て顔色を無くした。
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xiulove(プロフ) - この小説が好きです!!!それだけでも伝えたくて… (2019年8月24日 18時) (
レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - 返信ありがとうございます。先程も失礼しました。初めて読んだとき、おもいっきりのめり込んでしまいました。それからも急によみたくなり…続きを見つけては読んでという感じでした。無理はしないでください!!!待ってるといいながら矛盾してるかもですが… (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» 気が変わったらこのままか更新しますね (2019年8月24日 18時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - えっ( ・д・)そうなんですか(；ω；) (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» ありがとうございます。実は思うところがあり、このまま更新せずに、全部消してしまおうかと悩んでおります (2019年8月17日 19時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：慧 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時：2014年5月15日 16時
