合コン ページ20
私と和樹は、それぞれ新しい環境に飛び込んだ。
大学生活をスタートさせた和樹。専門学校に入学した私。
年下の学生の中にいる自分に、少しの違和感を感じながら必死に勉強した。
和樹は、故郷の事を気にしつつも単位を取るために頑張っていた。
ある日の帰り際、クラスメートから珍しく声をかけられた。
**『Aさん。合コンのメンツが揃わなくて困ってるの〜。お願〜い。今回だけでいいから参加して〜。』
はっきり言って困る。
何度か誘われてはいるが、その度に理由を付けて断り続けているのだ。
派手目の…、今時の女の子グループ。何故私に？と疑問が沸く。
A『ごめんなさいね。私、そう言うの苦手なの。』
やんわりと作り笑顔で断るが、この時は退いてはくれなかった。
**『Aさんいつもそれ！今日は絶対逃がさないからね』
そんな流れで連れて行かれた合コン会場。
気乗りのしない頭数合わせの私は、楽しくも何ともなかった。
そんな時、同じように数合わせで来ていた女の子と知り合った。
※『Aさんですよね？私、知香って言います。何か場違いで…。』(笑)
A『私も(笑)苦手なの。こうゆうの。でも、何で私の名前？』
知香『Aさん、結構有名ですよ。学校で。私もお話してみたかったですから。』
笑った顔が、ユナに似ていた。SJのスタイリストになった頃、アシスタントをしていた妹のようなユナに…。
知香『Aさん？私の顔に何かついてます？』
A『ごめんね。知り合いの女の子と重なっちゃって…』
知香ちゃんは、実家が震災の津波で被災したと言う。両親から、夢を諦めるなと言われて進学していた。
A『大変だったね。あの日、私も居たんだ…。被災地に。大変だったよね…』
その時、酔った女の子の声が聞こえた。
**『え〜、津波なんてさぁ、泳いで逃げちゃえば助かったのにねぇ。あははぁ。あたしぃ、泳ぎ得意だからぁ、逃げ切る自信あるしぃ。』
知香ちゃんが顔色を無くして行く。グラスを持った手が、小刻みに震えている。
知香『酷い…酷いよ…。私の友達…津波で……』
俯いて泣き出した彼女。
あの震災を体験した私達には許せない言動だった。
私はグラスを持って、酔った女の頭上にそれを翳した。
ゆっくり傾けた瞬間、手首を掴まれ同じグループの男性にグラスを奪われる。
なみなみ入っていたグラスの中身は、私の手から離れ、その男性の手によって彼女の頭上に注がれた。
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xiulove(プロフ) - この小説が好きです!!!それだけでも伝えたくて… (2019年8月24日 18時) (
レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - 返信ありがとうございます。先程も失礼しました。初めて読んだとき、おもいっきりのめり込んでしまいました。それからも急によみたくなり…続きを見つけては読んでという感じでした。無理はしないでください!!!待ってるといいながら矛盾してるかもですが… (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» 気が変わったらこのままか更新しますね (2019年8月24日 18時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - えっ( ・д・)そうなんですか(；ω；) (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» ありがとうございます。実は思うところがあり、このまま更新せずに、全部消してしまおうかと悩んでおります (2019年8月17日 19時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：慧 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時：2014年5月15日 16時
