日本〜ソンジェside〜 ページ16
日本で起きた未曾有の大震災。
行方不明者が多数いるとのニュースは、私達の国にも届いた。
上官からの指示で、人命救助の部隊が組織される。
日本語が少し話せる私も、その中に入っていた。
日本の空港に到着した私達を防衛省の人が出迎えてくれる。
すぐさま被災状況を把握し、現地に赴く体制を敷こうとする私達に、日本政府からストップがかかった。
理由は、『現地の詳しい情報が入って来てないので、政府としてもどこに行って貰うか決め兼ねている状況』だった。
時間が経てば、それだけ助かる人命が少なくなる。それは、どこの災害現場も同じだ。
後から考えてみれば、日本政府も混乱していたのだろう。
大地震に津波。挙げ句は原発の事故だ。きちんと対応出来る方がおかしかったのかも知れない。
私達が被災地に入ったのは、入国して3日目だった。
津波に襲われた街は、生存者がいるようには 見えなかった。それほど、悲惨だったのだ。
懸命に生存者を探す私達の前に立ちはだかったのは、他でもない大量の瓦礫。
足場の悪い中、日本の自衛隊と行動を共にし、生存者を探した。
そんな時、私達の様子を微動だにせず見つめる女性がいた。
ソンジェ『どうかしましたか？』
日本語で話しかけると、返ってきたのは母国語だった。
**『ありがとうございます。遠くから来ていただいて…』
彼女は、最近までソウルに住んでいたと言う。
この荒んだ場所の中にいて、化粧をしてなくとも秀でた容姿をしていた。
日本人？にしては完璧な韓国語を話すその彼女は、何かに気付いたように私に問いかけて来た。
**『まだこの辺りにいますか？お願いがあります。聞いて頂けますか？』
ソンジェ『私が出来る事だったら…』
少しほっとした顔を見せた彼女は、『また後で来ます。邪魔してすいません』と言い、学校らしき建物に向かって坂を上がっていった。
ソンジェ『どこかで会った事があるような…？』
暫くすると、あの彼女が手に白い封筒を持って戻って来た。。
**『私はAと言います。この震災で逃げる時、携帯を無くしました。韓国の友達や知り合いと連絡を取る手段がありません。これを、SMエンターテイメントのキム・ヨンミン社長に届けてほしいのです。私は、そこの社員です。お願い出来ますか？』
ソンジェ『私は、パク・ソンジェと言います。確かに預かりました。責任を持って届けます。大変でしょうが、頑張って下さい。』
私の言葉を聞いて、彼女は安堵の表情をみせた。
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xiulove(プロフ) - この小説が好きです!!!それだけでも伝えたくて… (2019年8月24日 18時) (
レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - 返信ありがとうございます。先程も失礼しました。初めて読んだとき、おもいっきりのめり込んでしまいました。それからも急によみたくなり…続きを見つけては読んでという感じでした。無理はしないでください!!!待ってるといいながら矛盾してるかもですが… (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» 気が変わったらこのままか更新しますね (2019年8月24日 18時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
xiulove(プロフ) - えっ( ・д・)そうなんですか(；ω；) (2019年8月24日 18時) (レス) id: 855436cca3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - xiuloveさん» ありがとうございます。実は思うところがあり、このまま更新せずに、全部消してしまおうかと悩んでおります (2019年8月17日 19時) (レス) id: 46991f216e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：慧 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時：2014年5月15日 16時
