夢から覚めたら…。【SJ】16

女の勘は恐ろしい〜ヒチョルside〜 ページ41

ユノとAを見送った後、俺はシオンと彼女のマンションに向かう。

シオン『Aちゃん いい子だね。控え目で素直で。ヒチョラ、好きだったでしょ？あの子の事』

一瞬、ギクッとした。

こいつに今さら隠したってしょうがない。


ヒチョル『昔はな…。そう思ってたかも知れない。』

シオン『でも、彼女にとって ヒチョラは、優しい頼れるオッパでしかなかったのよね？』

ヒチョル『だろうな。あいつの兄貴と年近いし。』

Aに何があったかまでは、流石に話してはいない。
簡単に、第三者が喋って良い事でもない。
いくら好きな女でも、それくらいの事はわきまえてる。

シオン『で？東方神起のユノ氏が恋人なのね？』

シオン『ヒチョラんとこのマンネもさぁ、Aちゃんみたいな娘と付き合えば、少しは素行も良くなりそうだよね』(笑)

その一言に、固まったと共に、心底嫌な顔をしたんだと思う。

シオン『ヒチョラ？私なんか悪い事言った？』

ヒチョル『いや…。別に……』


シオンの言う通り、Aとキュヒョナが一緒にいた頃は、マンネはまともだった。

シオン『もしかして、マンネがあんなふうになったのは、彼女が原因？……なわけないか』(笑)

ヒチョル『あながち、間違ってはないよ』

バカな弟だ。自分で蒔いた種を刈り取ることも出来ずに枯らしてしまって、挙げ句後悔だけを残した。

どちらにせよ、俺にはAもマンネも幸せになる事を見守って行くしかないのだけど…。

シオン『ごめん…ヒチョラ。余計な事言った…』


ヒチョル『いや。そんな気にする事じゃない。お前がAを気に入ってくれて良かったよ。勘違いしてヤキモチとか勘弁だから。シオンには、誤解とかされてくねぇし。』

シオン『ヒチョラの大切な妹は、私にとっても大切なのよ』

そう言って微笑む彼女に見とれたなんて、口が裂けても言わない(笑)

しかし……、誰にも話してない俺の秘めた想いや、マンネの荒れた原因に気づくなんて、こいつの勘……。いや、女の勘はこぇーな。


シオン『でもさぁ、やっぱり彼女を裏方にしとくのは勿体ないよ！』

ヒチョル『やー！まだ言ってんのか？』(笑)

まぁ、こんなやつだから俺は惹かれたんだと思う。

魂が求めた、最高の女。

俺の片割れ……。善きパートナーだよ。

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