俺と君の手のひら#Daiki.S (ページ10)

今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:8,895 hit

9.デートページ10

.

季節ぶっ飛びます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

貴方side

季節は巡り、もう１２月。

そして今日はクリスマス。

重岡
「寒いなぁ～」

クリスマスにデートなんてベタすぎる、けど。

中学卒業と同時に１人暮らし。

そう、クリボッチになってしまう。

だから大毅とデートを。

「どこ行く？」

重岡
「んー、寒いからとりあえずあそこ入ろ」

そう言って大毅はアクセサリーショップを指差した。

・

店員
「いらっしゃいませー！」

重岡
「こんな寒いんにようあんな声でるよな」

「せやね」

テキトーに入ったお店。

なかなかこんなとこ来ないからか、緊張してる私と大毅。

「 …ねぇ、なんか買うの？」

重岡
「うん… 」

“ とりあえずなんか見よう ”感だだ漏れの大毅。

ショーケースに手が当たって、“ あっ ”って、慌ててる。

重岡
「よし、決めた！これ買いまーす！」

そう言って大毅が指差したのは、

十字架がモチーフのネックレス。

大毅ってこんな趣味なんだ…とか思ってたら、

“ 行こ ”って大毅が戻ってきた。

店員
「ありがとうございましたー！」

重岡
「最初っから最後までめっちゃ元気やん」

「せやね」

店を出ると、自然と繋がれる右手。

重岡
「もっと大きくて男らしかったらよかったんにな、」

「何が？」

重岡
「手のひら。

Aの方がおっきいやん？」

「あぁ… 」

弱々しく笑う大毅。

「別にいいじゃん、大毅は大毅だし。

私が手が小さい男、嫌いなんて言った？」

気づけば口に出していた。

ごめんね、可愛くない彼女で。

重岡
「 A…ありがとうな」

「なら彼氏らしくしなよ」

重岡
「 Aもやで！」

「そうやね笑」

重岡
「 A 」

「ん？」

重岡
「いつもありがとう、

だ、大好き…やで、」

顔を赤くして言う大毅。

そして私たちはどちらからともなくキスをした。

.