財団の人間、調査する。 (ページ5)

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ログ1:ヨコハマへ-2 ページ5

やっと原作合流そしてお久しぶりです
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「貴方、探偵社の─！何故ここに」
コートの男性に驚いた素振りを見せる金髪の女性。
彼女の問いに男性はコートの内ポケットに手を入れる。
そこから手を出したとき、男性の手には何かの機械とヘッドホンがあった。
男性の「こっそり聞かせて貰ってた」という発言から盗聴器だと分かる。
どうやら女性のスーツのポケットに入れていたようだ。
「では最初から─私の計画を見抜いて」
「そゆこと」
そう笑って先程まで白虎であった少年をぺしぺしと叩いて起こそうとする男性。
どうやらあの少年は敦という名前らしい。
「ま……待ちなさい！生きて帰す訳には」
慌てたように金髪の女性が銃を構える。

それを制した者が居た。
遥がヨコハマに来てから散々写真で見た芥川という指名手配犯である。
「止めろ樋口、お前では勝てぬ」
「芥川先輩！でも！」
それを遮って続ける芥川。
「太宰さん、今回は退きましょう─しかし人虎の首は必ず僕らマフィアが頂く」
その言葉に疑問を呈する太宰と呼ばれたコートの男性。
芥川はそれに答える。
「簡単な事、その人虎には─闇市で70億の懸賞金が懸かっている。裏社会を牛耳って余りある額だ」
「へぇ！それは景気の良い話だね」
芥川は続ける。
「探偵社には孰れまた伺います。その時素直に70億を渡すなら善し、渡さぬなら─」
そこで言葉を途切れさせる芥川。
太宰は続きを引き取って言う。
「戦争かい？探偵社と？良いねぇ元気で。やってみ給えよ─やれるものなら」
沈黙が辺りを包む。

沈黙に耐えかねたように言葉を連ねる樋口と呼ばれていた女性。
「……ッ！零細探偵社ごときが！我らはこの町の暗部そのもの！傘下の団体企業は数十を数え、この町の政治・経済の悉くに根を張る！たかだか十数人の探偵社ごとき─
三日と待たずに灰と消える！我らに逆らって生き残った者などいないのだぞ！」
「知ってるよその位」
その言葉をさも聞き飽きたというように頭を掻いて受け流す太宰。
芥川が頷く。
「然り、外の誰より貴方はそれを悉知している。」
─元マフィアの太宰さん。

どうやら今ので話が終わったらしく、芥川と樋口が遥の居る方へ近付いてくる。
すぐに逃げられるよう路地裏の入り口近くで聞いていたので、こちらに来ると分かりすぐにこの場を離れる。
しかしあの地面に倒れ伏していた3人、特に血塗れだった2人が心配なので、2人が充分に離れたらすぐに駆けつけられる距離にいることにした。