ログ0:財団にて-2 ページ2
エージェント・春沢は私の創作です 本家財団にはいません
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エージェント・春沢が話した異能力。
それの存在が発覚してからと言うもの、異能力について調べる事が多くなった。
「こんにちは、八重博士。異能力のことはどのくらい分かりましたか?」
茶を差し出しながらそう聞いてくるのは事の発端となったエージェント・春沢。
「嗚呼、少しずつではあるけれど……確実に進んでいます」
「それは嬉しい情報」
ところで、と彼は続けた。
「異能力についての実地調査、何てものに興味ないですか?」
「実地調査、って……
異能力は世界中に溢れています、そう簡単に全容は掴めないのでは?」
異能力者は世界中に存在する。
それはエージェント・春沢も知っている筈だ。
たかが日本支部1つで全容を掴むのが容易くないのは目に見えている。
しかし、彼はこう言った。
「異能力について調べているのが日本支部だけなら、確かにそれは容易ではありません」
けれど。
「もし、他の国の仲間達も
「……まさか」
その声に、エージェント・春沢は頷く。
「実は、財団本部に異能力のことを報告したら国ごとに1人調査に出すってことになったみたいで。そんなわけで、今俺は言い出しっぺとして日本支部から出す人の推薦役なんですよ」
言い終わった後、出会い頭に話したことをどこかへやって聞こえよがしに呟きはじめるエージェント・春沢。
「あーあ、誰か調べてきてくれる人が立候補してくれないかなー」
「聞こえよがしにも程がありますよ、エージェント・春沢。
……分かりました、私が調査に行きます」
溜め息を吐きつつ了承の旨を伝える八重博士。
それを聞いた彼は顔を明るくさせてこう言った。
「本当ですか?いや、よかった。実は他の人も誘ってみたんですが、ほとんどが口を揃えて"八重博士が適任だ"っていって断るんですもん、困ってたんですよ」
これに彼女はエージェント・春沢を見上げた。
「まさか君……あてずっぽうに誘ってたのか?」
「はい、そうですけど……?」
もう一度八重博士が溜め息を吐いた。
「君ね、人事ファイルから目星を付けるくらいはした方がいいよ」
「……?あっ」
"人事ファイル"という単語に疑問を持ったらしい彼だがすぐに気づいたらしい、顔に"忘れてた"と書かれている。
「……人事ファイルにはその人の職務がや特技が書かれてある、参考にするには絶好の代物です。
覚えておいてください」
「はいぃ……」
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作者名:東風谷阿雲。☆ | 作成日時:2022年2月11日 22時