Episode 42 ページ43
その時、玄関から騒がしい足音が聞こえた。
｢ただいまぁー｣
｢ただいま｣
声は2人分。
お兄ちゃんと顔を見合わせる。
｢2人一緒？｣
｢珍しいな｣
おとんとおかんの職場は近い。
せやけど、大抵おかんの方が帰りが遅いから一緒に帰ってくるのはとても珍しい。
今日はたまたま時間帯が合って、連絡して待ち合わせでもしたんやろう。
立ち上がったお兄ちゃんはひどく真剣な顔をしとった。
｢Aごめん｣
｢え？｣
｢悩み事、もう1個増やすわ｣
｢は？｣
それは一体どういう意味なんやろう。
お兄ちゃんに続いてキッチンに入ると、おとんとおかんがぐったりと椅子に座り込んどった。
｢あら淳太、どうしたん真面目な顔して｣
｢帰ってきたとこ悪いんやけどさ｣
｢はぁ｣
お兄ちゃんは堂々とした顔で宣言した。
｢俺、高校卒業したら警察官になる｣
お兄ちゃんの言葉に、その場にいた全員が固まった。
今………なん………警察官？
目ん玉が吹っ飛びそうやった。
おとんが間抜けな顔で
｢警察官って……あの逮捕したりする警察官か？｣
といった。
普段ならそれ以外どの警察官があるんや！って突っ込むところやけど、私も同じ質問をしたかった。
｢お兄ちゃん……警察官になるん？｣
完全におうちでまったりモードになっとったおかんも、変な顔しとる。
｢あんた大学に進学するってずっと……
いや、それはええけど。いや、よくないか？｣
｢迷ったんやけど、やっぱり目指すんやったら早い方がええかなって｣
おかんは困ったように手のひらを顔に当てた。
｢ごめん…頭がついて行かへんから、ちょっと待ってな｣
｢警察学校の試験受けて、高校卒業したら寮に入る。｣
お兄ちゃんとおかんの話がなんか別世界の話に聞こえる。
警察官？ 警察学校？ 寮？
頭が真っ白になって、何もわからへん。
｢お兄ちゃん……いなくなっちゃうん？｣
弱々しい声で問いかけると、お兄ちゃんは悲しそうな顔をした。
｢A！｣
私はよくわからんまま、家を飛び出しとった。
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ちょこ。(プロフ) - ちゃいばるさん» ホントですか？！笑 あんまり元の本と変わらないですが楽しんでもらえていたら幸いです(´▽`)ﾎｯ ありがとうございます！頑張ります(；_；) (2018年3月4日 4時) (
レス) id: fba619e418 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃいばる(プロフ) - たぶん、元となっている話の本、読んだことあります！というか、持ってます笑←。私もこの話好きです。これからも更新頑張ってください！ (2018年3月3日 14時) (レス) id: bc774a4884 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ。(プロフ) - Red Sさん» ありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです(*´∀｀*) (2018年2月10日 18時) (レス) id: fba619e418 (このIDを非表示/違反報告)
Red S(プロフ) - この話、すごく好きです！！更新頑張ってください！ (2018年2月10日 16時) (レス) id: 574a581655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ。 | 作成日時：2018年1月27日 20時
