Episode 29 ページ30
お兄ちゃんの料理は豪快かつ適当なんやけど、なんでか美味しい。
まさに男の料理。
つくづく出来た人間なんよなぁって思う。
ちなみに夕飯は、帰りが遅い両親に変わって私とお兄ちゃんで交代で作っとる。
これが中間家の日常や。
｢そ、そう言うお兄ちゃんこそどうなん？好きな人とか｣
お兄ちゃんは疲れとるんか、目を細めて眠そうにしとる。
｢んー俺はなぁ。今はやりたいことが出来たからそっちに夢中やな｣
｢そうなんや｣
相変わらずでホッとしとる。
ほら、やっぱしお兄ちゃんのことが好きなんやん、と誰かに言い訳しとる自分がおる。
その後、取り留めもない話をして、私は自分の部屋に戻った。
ベッドの上に寝転んで、さっき言われたことを考えてみる。
｢好きなやつでも出来たんか？｣
ないって。ないない。
やって、私の好きな人はお兄ちゃんみたいな人やし。
優しくて、誠実で、一緒に居って落ち着く人。
重岡なんて、どちらかと言うと正反対や。
優しいどころか人の弱みを握って脅すようなやつやし。
まあ、優しいところがないわけやないんやけど……。
いっつも不特定多数の女の子にヘラヘラしとるし。
一緒に居って落ち着くどころか、ドキドキ……
いや、ドキドキもしてへん！
｢あぁぁ、なんかうざ！
こういうの考えてる自分うざ！｣
近くに行くとわかる、重岡の柔軟剤の匂い。
肩にのっかかった頭の重さ。
｢あぁぁ！｣
ぐしゃぐしゃと髪をかきむしる。
『恋はするもんやなくて、落ちるもんやてよー言うし。きっと好きになったら、それがどんなにダメなやつでも関係ないんよ』
重岡の声が聞こえた気がして、さらに分からへんくなった。
考えるの、やーめよ。
私は考えることを放棄して、布団の中に潜り込んだ。
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ちょこ。(プロフ) - ちゃいばるさん» ホントですか？！笑 あんまり元の本と変わらないですが楽しんでもらえていたら幸いです(´▽`)ﾎｯ ありがとうございます！頑張ります(；_；) (2018年3月4日 4時) (
レス) id: fba619e418 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃいばる(プロフ) - たぶん、元となっている話の本、読んだことあります！というか、持ってます笑←。私もこの話好きです。これからも更新頑張ってください！ (2018年3月3日 14時) (レス) id: bc774a4884 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ。(プロフ) - Red Sさん» ありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです(*´∀｀*) (2018年2月10日 18時) (レス) id: fba619e418 (このIDを非表示/違反報告)
Red S(プロフ) - この話、すごく好きです！！更新頑張ってください！ (2018年2月10日 16時) (レス) id: 574a581655 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ。 | 作成日時：2018年1月27日 20時
