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「シリウスって本当に0か100かだよね」
ピーターが呆れたように言った。それからしばらく歓談して、Aについていたミラとヴァルブルガがこちらへ来た。ベンチに脚を組んで座る俺を見て、ミラは満足そうに笑った。そんなミラの腕の中には赤ちゃんがいる。この式に参列する中で赤ちゃんと言えばハリーしかいないが、いったいなぜミラが抱いているのだろうか。ハリーは授乳のためにリリーと授乳室へ行ったはずだったのだが。
「ちょうどさっきリリーと会ってね。Aをここまで連れてきてくれることになったの」
ミラはそう言いながらハリーをジェームズに渡す。ジェームズは慣れた手つきでゆっくりと受け取った。ハリーは少し目を開いたが、抱っこしている相手がジェームズだとわかり安心したのか再び目を閉じて眠った。
「ジェームズもちゃんとパパしてるのね。安心したわ」
ミラは目を細めて笑い、ベンチの傍らにいるアーノルドに近づいてキスをした。アーノルドは最終決戦によって車いす生活になってしまったし、顔に大きな傷ができてしまった。それでも、ミラからの愛は変わらないようで俺も安心した。２人のイチャイチャを見て、その隣に立つ俺の両親はドン引きしているが。まあうちは所謂許嫁同士が結婚しただけで恋愛結婚ではないのでそんなものだろう。
「よし。シリウス、ベンチのほうを向いて」
Aがやってくる方向とは逆のほうを向く。つまり、ベンチの前に立ち、そのベンチを見つめている。そして、俺の視界にはそのベンチを囲むように立っている悪戯仕掛人と親たち。そんな彼らの表情が変わったのを見て、Aが現れたのだと気が付いた。その瞬間に先ほど消えたと思った緊張がすごい勢いで全身を駆け巡る。その様子に、ジェームズは肩を震わせて笑っているし、リーマスは心の中で大爆笑をしているだろう。ピーターだけは俺のことを心配そうな顔をしているが。芝生を踏みしめる音が近づいてくる。ピーターが口パクで深呼吸して！と訴えているので俺は素直に大きく息を吸い込んで吐いた。足音は俺の真後ろでぴたりと止まる。
「…A、素敵だわ」
「ありがとう、リリー」
彼女の穏やかな声が後ろから聞こえて背中がぞわぞわとする。突然するりと左手をAに触られ、びくりと背中を揺らしてしまう。とうとう耐え切れなくなったジェームズとリーマスは噴き出した。
ラッキーアイテム
マールヴォロ・ゴーントの指輪
今日の呪文学
ルーモス（光よ）
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おたけ - この作品を最後まで書き上げてくださりありがとうございます！面白すぎて、１日徹夜して読み切りました！こんな素敵な作品に出会えて本当に感謝です！ありがとうございます！ (7月20日 18時) (
レス) @page43 id: 277811df6e (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - 幽蘭さん» コメントありがとうございます！こちらこそ、読んで頂きありがとうございました。読み返すと誤字脱字が多かったりちゃんと伏線になっていなかったりで初心者丸出しですが…。また機会がありましたらどこかで！ありがとうございました！ (5月25日 23時) (レス) id: cfb2af5982 (このIDを非表示/違反報告)
幽蘭(プロフ) - 最後まで読ませていただきました。素敵な作品ありがとうございました！！ (5月24日 12時) (レス) @page43 id: 1d533b6371 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - RIKOさん» こちらこそ、読んで頂きありがとうございました！素人の妄想を文字にしただけのものですが、楽しんでいただけたようで嬉しいです！またどこかで！本当にありがとうございました！！！ (5月23日 0時) (レス) id: cfb2af5982 (このIDを非表示/違反報告)
RIKO(プロフ) - 本当にありがとうございました！！ (2023年3月25日 2時) (レス) id: 2f1eb9db7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アネモネ | 作成日時：2023年2月25日 14時
