【gnsn】僕を探してほしいのですが！ (ページ48)

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香菱にお任せ！ページ48

(あ～重かった。)

なんだかんだ黄金屋から銀行まで距離あったし、結構な運動量だったのでは？
すっかり凝ってしまった肩を揉みほぐしながら僕は、”あの子達”の事を考えていた。

今から鍾離さんに聞きに行ってみようかな...

「お～い！」

後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。パイモンの声だ。
様子を見るに、依頼を終えて璃月に報酬を取りに来たところらしい。

僕はすぐさま二人に駆け寄った。

『二人共おかえり』

「おう！って、お前ほっぺどうしたんだ？」

『え？』

自分の右頬を触ってみる。

「そっちじゃなくてこっち」

と、空が僕の左頬を親指の腹で優しく撫でた。

『いっ』

ビりっと小さな痛みが頬に走る。怪我をしていたのかとその時にようやく気づいた。

「これどうしたの？」

『その、ひと悶着ありまして...ほっとけば治るし大丈夫だと思う』

「いやいやいやまずいだろ。結構深そうだし、変な菌とか入っちゃうかも知れないぞ？」

「そうだよ。ちょっとじっとしてて」

そう言うと空は大きめの絆創膏を貼ってくれた。

『あ、ありがとう』

貼られた絆創膏を擦る。

「オイラ達これから万民堂に行こうとしてたんだ。良かったらAも来るか？」

一瞬、先ほどまで考えていたことが脳裏を過ぎる。
”あの子達”のことを聞きに行きたい気もするけど...

『...じゃあ折角だし』

聞きに行くのは明日でもいいかと、三人で万民堂に向かった。

～～～～～

「いらっしゃ...って、空とパイモン！と、その人は？」

小さなぱんだ？を連れた女の子が料理を運んでいた。

「よお香菱！こいつはオイラ達の依頼人兼友達だ、名前は＿＿＿」

『大丈夫、名前ぐらい自分で名乗らせて。僕はA。僕の記憶探しの旅の案内人を二人に依頼してるんだ』

「記憶探し、あなた自分の記憶が無いの？」

『うん。今は必死に思い出そうとしてるところ』

「そうなんだ...じゃあアタシが忘れられないくらい美味しい料理を作ってあげるね！空の友達なら、アタシだって大歓迎だから」

そう言ってパッと厨房に入って行ってしまった。

「ちょっと覚悟した方がいいかもよ。A」

『？なんで？』

「香菱の作る料理は全部美味しいんだけど、お前は初めて食べるから...」

『？？？』