【gnsn】僕を探してほしいのですが！ (ページ47)

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イケショタページ47

公子は一通り話し終えると僕を見た。

「どう？なにかきっかけになってくれたらいいんだけど」

『どう考えても最後のくだりは話さなくてよかった気がするけど』

と、悪態をつくついでに話の内容を整理する。

このブローチは僕だけの力で、神の目や邪眼とは異なることから元素力は関係ない。
他人が使うと”存在すらなかったことになる”...無くなる。
そして記憶をなくす前の僕には、これ(ブローチ)を使う気はもうなかったこと。

気になるのは、”その座”のこと。そして”責務”とは何か。昔の僕は随分もったいぶった言い方をする。

『他に何か話してなかった？』

彼は小さく唸って、記憶を必死に引っ張り出す。あっ！と声を出したのは数分経ってからの事だった。

「君はただ一度だけ”璃月に残したあの子たちが心配”って言っていたことがあったっけ」

『あの子達？兄弟とか？子供でもいたのかな...』

「戦友だってその時は聞いた。多分、魔神戦争時代の旧友なんじゃないかな？」

(魔神戦争....)

どれくらい前の話か知らないが、少なくとも10年100年の話ではないだろう。
そんなころの旧友が今も生きてくれているなんて考えられないが...

いや、あの人(鍾離さん)がいるし寿命とかは気にすることじゃないのかな。
てか僕6000年生きてるらしいし...

”あの子達”に関しては鍾離さんに聞く方が良いかな。

『色々助かった。またなんか詰まったら話聞きに来るかも』

「待てよ、まだ全部話し終わってない」

と、立ち上がろうとした僕の腕を掴んだ。

『いや、一気にあれこれ聞いても頭がパンクしそうだから！』

と言うのは建前で、本当は話の途中でちょくちょく入れてくる僕とこいつの惚気を聞くのが嫌だからである。

「...わかった。俺も今日は疲れちゃったし」

その言葉にほっと胸を撫でおろした。
そのまま去ろうとしたのだが、

『またな、＿＿＿うん』

僕はその場で座り込んで動けない彼を、ひょいっと持ち上げた。

「へ？」

『ここに置いておくのも、ちょっと心配って言うか』

お姫さまだっこで彼を北国銀行まで運んだ。

周りの人の目とか、長身痩躯のイケメンが子供に運ばれていると言う意味の分からないシチュエーションが堪えたのか、公子はずっと赤面していた。