【gnsn】僕を探してほしいのですが！ (ページ34)

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なかよしさんページ34

もう夜になったが、僕らは璃月港へ急ぐために望舒旅館には箔まらず、進み続けた先の遺跡で野宿することになった。

『ここは璃月なのに割と平坦な道をしてるんだな』

僕は今まで歩いて来た道を思い出しながらそんな話題を振る。

「ああ。璃月全体を見ても、この帰離原は結構歩きやすい土地だな」
「ここはかつて、魔神戦争で塵の魔人と岩の魔人が手を組んで人々を守った土地でもあるんだ。歴史的にも価値は高いと思うぞ」

『なんかガイドっぽい...！』

「だっておいらはテイワットで一番のガイドだからな」

当たり前だ、と言うように胸を張っている。

『空はいいな、パイモンと旅したらちょっと賢くなれそう』

「確かに助かることもあるけど...」

と、腕を組みパイモンをじっと見る。

「な、なんだよ...」

「いや、何でもない」

「言えよ！」

この～！と空の頭をポコポコ叩いている。

『本当にいいコンビだよ。二人はさ』

正直それが羨ましく映るくらいには仲がよさそうに見えた。
そんな様子の僕を気にしたのか。

「お前も今じゃおいらたちの仲間だろ？これからはコンビじゃなくてトリオだな！」

『いやいや、僕はたまたま任務が被って知り合っただけの流れ者ですよ』

「最初はそうだけど、今はもう相棒みたいなものでしょ？」

そう言うと僕の手を握った。それを見たパイモンがおいらもと、もう片方の手をその小さな両手でつかむ。

『これじゃまるで、トリオと言うか家族だよ...』

まんざらでもないように僕は言った。
僕を見て二人とも嬉しそうにニコニコしている。親が子供に向ける目みたいな。

なんだかんだ手が離せなくて結局夜明けまでこのままで寝ていた。