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……………
潤「親父が"但し、二つ条件がある"って。
一つは Aの気持ちを最優先する。むやみに告白とかして 混乱させるな。
で、二つ目が気持ちは変わらないものなのかよく考えろって。その期限が18才。
今日、解禁ってわけ。」
ふっと笑って私をみる。
潤「気持ちは変わんなかった。
俺はAを 心から大切に思ってる。」
………………
言葉にならなくて…
…うん
としか言えなくて
溢れる涙は止まんなくて
私の心も解放された
潤くんが好きだと
私の大切な人だと 言っていいんだ。
………………
巾着からハンカチを出して 目尻を押さえる
ふと横を見ると
"浴衣、かわいーじゃん"と笑ったから
少し照れて ふふっと笑う。
涙を拭いてた私の右手を潤くんが そっと握って
掌を広げた
その上に 小さな箱をポッと置く
え？
箱から潤くんに視線を移すと "Aに"って言って 顎で開けるように促した。
……………
シュルっとリボンをほどくと 中には薄いグレーの宝石箱が入ってて
宝石箱を パカッと開けると 銀色の指輪に薄紫の小さなハートがちょこんと乗ったシンプルな指輪が入ってる。
…………………
指輪？
……………
予想もしないプレゼントに目を見開いて 潤くんを見ると 珍しく少し照れて、はにかんだ。
………………
潤「貸して？ つけてやるよ。」
私の右手に手を添えて 薬指にはまった指輪は しっとりと肌に馴染んで サイズもぴったりだった。
初めてつけた薬指の指輪。
…………………
潤くんと一緒に眺める。
「ありがとう。…嬉しい」
………………
…………………
潤「なぁA、覚えてる？」
「何を？」
潤「"潤くんのお嫁さんになりたいのに！"って かおるちゃんに 泣きながら食って掛かったこと。」
ふふっと笑う潤くん
そんなこと今さら、幼かった私の 大いなる反抗
少しの恥ずかしさと一緒に思い出す
「…覚えてるよ…」
そう言った私に優しく笑いかける
……………
A？
優しい声、
好きで、好きでどうしようもない声
………………
潤「約束通り、お嫁さんになる？」
……………
え？
………………
「…なりたい。」
"ならない"という答えは 私の中に存在しない
………………
もう一度ふふっと笑って私を抱きよせる。
甘い、甘い香りの中で
潤「じゃあ、二度と お兄ちゃんなんて呼ぶなよな？」
うん、
Fin
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作者名：ひな | 作成日時：2014年8月20日 14時
