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………………
次の瞬間、由香は満面の笑みを浮かべて
由「どーぞ、どーぞ。お返しします！」
と私の背中をグイッと押し出した。
ちょ、ちょ、由香〜
助けを求める目で訴えるけど、由香はニヒっと笑って
由「じゃあね〜A明後日、学校でねー」
ヒラヒラと手を振ると優ちゃんたちが待ってる方へ歩いて行った。
ちょっとー！由香の裏切り者ー！
潤くんを見ながら心の中で叫ぶ
ヘビに睨まれたカエルとはよく言ったものだ。
声も出せないのだから.....
..............
取り残された私を じっと見て
潤「お前、いつまで口利かねーつもり？」
と薄く笑う。
答えない私は自分でも頑固だと思う。
潤「いーよ。そうしたいならそれで。でも、俺の話は聞いてもらうからな。」
そういって私が右手に持ってた焼きそばのビニール袋をスッと取り上げる
"あっ”と追いかけた右手を潤くんの左手が掴んで手を繋ぐ形になった。
そして、そのまま歩き出す。
え？
え？
浴衣で歩きにくい私はなんだか小走りになる。
「待って！早いよ！」
チラッと振り向いた潤くんが ”やっと、しゃべった。”と笑った。
そしてまた、前を向いてズンズン進んでく
.........
でも待って....
なんで？
..........
きょうちゃんは？
........
「待ってよ！...ねぇ、なんなの？」
..........
人混みから 少し遠ざかる
スピードは変わらず、私の声なんて聞いてない。
「きょうちゃんは？
...ねぇ、誕生日なのに..ねぇってば！
.....彼女、なんでしょ？」
.............
潤「彼女じゃねーし。」
歩くことをやめない潤くんが前を向いたまま答える。
「うそだ....」
....見たもん、
私、見たもん！
潤くんは、好きでもない人と
抱き合ったり、キスしたりしないって知ってる！
そう思ったら、我慢してた涙が勝手に溢れた....
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作者名：ひな | 作成日時：2014年8月20日 14時
