愛されの被害者 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:466 hit

○ご挨拶ページ2

・

今日から、らしい。
マネージャー一人に二百人のマネージメントは流石に無理があるらしく、一刻も早く助っ人を入れたいとの事。＿＿

なら、別の人を早くに入れれば良いじゃん。
なんて思ったけどそううまくはいかないらしい。

そうこうしているうちに、先生と私はテニスコートに来ていた。一人の少女がこっちに気付いて嬉しそうに駆け寄る。

＿＿有栖川さん、だった。

「もしかして、監督。右崎さんが…」

「思っている通りだ。今日から新たなマネージャーが加わる」

「本当ですか！」

嬉しそうにぴょこぴょこ跳ねちゃって。
あざとい、と言うよりは天然でやってるだろうから怖いもの。

私は二人の会話には入らず、テニスコートを眺めた。
十何人が打ち合い、何十人が玉を拾っている。
…普通の強豪の光景だった。

すると、先生が呼びかけたようで徐々に生徒がこっちに集まってくる。有栖川さんの方も見たけど、それはもうニコニコ顔だ。

そして、

お出ましの、氷帝テニス部レギュラー陣。
この学園で一番目立ってる軍団だった。

その先頭に立つのは勿論。＿＿

「監督、どうかしましたか？」

跡部、景吾。
私がこの世で一番、恐らく一番面白くない人だと思っている。その視線がバレたのか、顔を向けられるが、すぐに晒した。

先生は、部員に告げた。

「よく聞くように！
本日をもってマネージャーが新しく一人加入する！」

私は自己紹介を促される。

渋々前に立った。

『…紹介に預かりました、右崎です。
この度は氷帝テニス部マネージャーを務めることになりました。宜しくお願いします』

さて、この痛い視線をどうしようか。