【五条悟】ドSクズと何故付き合う事になったのかって話【呪術廻戦】

19.無意識 ページ20

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咄嗟に傑の煽り顔を想像して落ち着かせる。
しかしこの女はもうパニック状態。
遂に『や、やっぱりおかしい！も、もう止める！！リモコン、りもこんどこ……？！？！』と俺から離れてリモコンを探すため立ち上がるが



映画の雰囲気を作るために室内を暗くしたせいで見えなかったのか、あろう事かこの女は俺の足に躓いてコケた。
そしてそのコケた先に俺が居た。



つまり。



「は？おい、」

『きゃあッ？！？！』



いつもだったら、多分普通にこいつを受け止めれた。
でも今は、こいつのせいで珍しくこの俺が判断力を鈍らせていた。



その結果、上から倒れてきたこいつに押されて、俺ごとソファの上に倒れ込んだのだ。
俺の上にはあの雑魚。



『いﾞッ、？！……？た、くない……？』

「……」



状況を理解出来ていないあいつが、へ？とぽかん顔で下に居る俺を見た。
それもかなりの至近距離で。



『ぁッ、え、あ？！ご、ごごごごめ！！！！！ッいだぁ？！』



数秒後、やっと今のこの状態を理解したのか、あいつは慌てて俺の上から退くと、顔を真っ赤にして俺に謝った後で呪骸にふっ飛ばされていた。



そしてまた始まる必死に逃げるあいつと、追う呪骸の攻防戦。
それを完全に据わった目で数秒見ていた俺は、ようやくソファに座り直して。



額を片手で押さえると、あいつが見ていないのを良い事に、はぁ〜……と大きく溜息をついた。



「……くっそ、やわらけぇ……すげぇ良い匂いした……」



小さく呟いた言葉は、完全に無意識で出た俺の独り言。
勿論呪骸から逃げるのに必死なあいつには聞こえていないし、無意識すぎて俺も俺が今何を呟いたのかを理解していなかった。



脳裏によぎる、Aの顔。
今まで遊んできたどの女とも違うタイプ。
俺の好みの女は今まで、尻もでかくて胸もでけぇ色気のある女だったが、あいつは、Aは……



なんつーか、すげぇ守りたくなるような奴で



「……」



今もなお、俺に助けを求めながら涙目で呪骸から逃げるAを見て



すげぇ可愛い……



なんて思ってしまった自分に、は？と意味が分からなくなったのは言うまでもなかった。




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