31.捨てた親 ページ32
「倉庫はこちらです」
『知ってるよ。前も来た』
契約を組み終わったAは武器庫に案内された。
譲る呪具は「勝手に好きなのを持っていけ」との事だ。
流石御当主太っ腹だな〜。
『好きなの持ってけと言われたけど…何にするか…』
亜堕螺は遠距離用の蛇腹剣だ。
百鬼夜行の1件から分かった通り、近接がとても弱い。
シン・陰流を上手く使えるように刀系の物が欲しいところだが…。
『世に聞く名刀とか転がってないかなぁ』
ガサゴソと探してみるがそこまで階級の高くない刀だったり、階級は高いけどちょっと違う武器だったり良いのと巡り会えない…。
やっぱりそんな都合よく特級クラスのがある訳ないか。
でも縛り結んだからなぁ…特級が欲しい。
その時肩に何かが当たった。
いや…当てられてる…
扇「何をしている?はぐれ者」
『扇か…そっちこそその刀どかしてくれない?』
正体は真希の父、禪院扇の刀だった。
峰が首側であるが明らかな敵対心を感じた。
扇「ここはうちの武器庫だ。逃げ出した愚か者の末裔が来ていい所じゃない」
『悪いけどこっちは当主との契約で呪具を1つ頂ける話だからいいんですー。
あれ?もしかして話聞かされてなかった?一応当主の弟のくせに?』
Aの煽りに反応したのか般若の様に扇の顔が険しくなる。
下手に煽ると面倒な事になるなとAは煽り口を閉じた。
『まぁそれで特級呪具をくださると言ってくれたんだけどさ、特級クラスの物ってどこ?』
扇「何故教えなければならない?」
『当主との縛りの内容にあるんだよ。だからどこにあるか教えて』
扇「…それならもっと奥だ。後は自分で探せ」
『はいどうも』
ため息混じりに扇はそう言った。
言われた通り、Aは奥へ進む。
扇「…あの出来損ないは今どうしてる?」
行こうとした間際、扇はそう呟いた。
『は?教える訳ないから。真希も真依も捨てたのはあんたでしょ?こっちが教えたからそっちも教えろって話?
悪いけどそんな奴に真希達の事なんて一切話さないから』
恩を恩で返す程できた人間じゃない。
そう心で呟き、扇を置いて進んでいった。
『呪い濃っ!』
言われた通り奥に進むとさっきとは比べられないくらい濃い呪いが充満していた。
どれも特級…少なくとも1級程はある呪具が揃っていた。
『さてどれにしよう…』
刀だけじゃなく色々な武具があって正直悩むがもう扇とかにちょっかい掛けられたくないからさっさと決めたい…。
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高音(プロフ) - プスメラウィッチさん» 現在オチは決まってないのですが原作の展開次第ではなるかもしれないですね!応援ありがとうございます!頑張ります! (2021年5月27日 19時) (レス) id: b411e95559 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月27日 19時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:高音 | 作成日時:2021年4月1日 21時