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20.疲れた… ページ21

『何が…万事休すだ…!もう打算がないってか!?
そんなの…嫌に決まってんでしょ…!』


Aは穴だらけの体で起き上がる。
体がガクガクしてまともには立てないが…それでも精一杯に立つ。

そして渾身の力で亜堕螺を振る。
しかし…


『…ッ!?ぁぁ…ぁッ…!?』


他の呪霊の術式で亜堕螺を持つ中指と人差し指が切り落とされた。
傷口からだらりと血が流れる。



ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう!!
何も出来ないのかよ私は!
真希もパンダも棘も助けられないし!憂太を守んないといけないのに逆に助けられてばっかり!!

何が若くしての才能のある術師だ!何も残せてないじゃん!!



Aはかけた指の手で拳を握り、屋根を叩いた。
もちろん何の意味もない。


『…ここで終わりなのか。しょっぼい人生だった…』


Aは数体の呪霊を前にし、目をつぶった…。












『お父さん…』

父「ごめんなA…。お父さんはもう耐えられないんだ」



……



「あの出来損ないが残した傑作だ。なんとも虫の居心地が悪い話だがコイツは禪院家として必要な存在になるだろう!」



……

目を閉じると今までの記憶が湧き上がるように出てきた。
これが走馬灯なんだろう。

夏油は私が必要と言ってたが私を買いかぶり過ぎて今その必要な人間が死にかけている。
なんとも間抜けな話だ。時間稼ぎとして出したつもりだろうが結局それにやられる始末…。

真希達に別れの言葉も言ってないのにこのまま死んでく…。
呪術師に後悔の無い死なんて無いがそれがこんなにも残酷だとは…。


あぁ…もういっそ楽になりたい…。

…お母さん。
お母さん





……


母「ほんとに貴方は甘えたがりなのねA」

『だってお母さん大好きなんだもん!離れたくないんだもーん!』


…お母さんとの記憶。
わがままな私を優しく受け止めてくれた人。


母「良いわよ。お母さんも貴方と離れたくなんてないんだから。
ずっとずっと一緒にいたいわ」


結局それは叶わずに母は事故死した。
当時の私は何も感じれなかった。唯一私を受け入れてくれた人だからそんな人の死はもはや悲しみとかも超した様子だった。


それから母のように大事な人を守る為に呪術師になって、2級で高専に入学した天才とも言われ…。

でも結局母と同じあの世に行こうとしてる。

今まで口だけは上手かったけど実際にそれが出来たことはあまりない。
私は天才でも何でもない。



ただの人だった…

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高音(プロフ) - プスメラウィッチさん» 現在オチは決まってないのですが原作の展開次第ではなるかもしれないですね!応援ありがとうございます!頑張ります! (2021年5月27日 19時) (レス) id: b411e95559 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月27日 19時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高音 | 作成日時:2021年4月1日 21時

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