17.彼女の価値 ページ18
傑「君は素晴らしい術式を持っている。もっと自分の価値を理解した方がいいと思うな」
『価値って何だよ…!…グ…!』
手首を強く握られナイフが手から落ちた。
夏油は手を離した。
傑「私は君がこれからの呪術界を作るのに必要な人材だと思っている。
呪術のエリート・禪院家の血を持ち、そこから受け継がれてきた術式を所持し若く1年生にして準1級術師。
これ程の才能ある術師は希少な存在だ」
『何が言いたい訳…非術師全員殺す事に何の意味があるの…!』
夏油の問いかけにAは反抗的な態度を取る。
傑「そっか君は知らなかったね。
いいかい?呪術師から呪霊は生まれないんだよ。死後呪いに転ずるのを除いてね」
『…え』
傑「君は呪霊の存在しない世界を望んでいる。しかし非術師が存在する限りはそれが叶うことがない。分かるね?
非術師を全て殺せば呪霊は存在しなくなるんだ」
非術師がいるから呪霊がいる…。
呪術師の数は日本全国民の1割にも満たないような数だ。
非術師を全て殺すなんて傍から聞けば叶うはずがない事の筈なのに…。
傑「私は猿共が嫌いで君は呪霊が嫌いだ。
考えれば全ては非術師が非術師が原因だ。
私が最終的に言いたい事はこれだ。
私の家族にならないか?共に望む世界の為に一緒に歩んでいかないか?
君のような素晴らしい子が共に来てくれたらとても嬉しいよ」
夏油はさっきの狂気の笑顔とは裏腹に優しい笑顔でAに手を差し伸べた。
だが…
『…嫌だ』
Aは差し伸べたその手を弾いた。
『確かに私は呪霊が嫌いだ。そして私が大事にしたいと思った人以外は皆どうでもいい。
でも…私が他人の命に手を下すことなんてしたくない。調子いい事言ってるけどそれでもいい。
それが私なんだから』
Aはそう言いながら夏油を見上げた。
傑「本当に自己中心的な考え方だね。
でも良いさ。それこそ人のあり方だ」
『はっはは…!自己中心こそ私だよ!』
強く言い張るAだったが正直意識が限界だった。
頭を怪我したせいで出血で頭がクラクラする…。
傑「今はそうだろうね。でも私は諦めないよ。
乙骨憂太を殺し、祈本里香を手に入れた後にまた聞こう」
『な…!?』
里香を手に入れる…まさかあの呪力の塊を…
すると、
『…!憂太…』
傑「来たね」
憂「真希さん…パンダ君…Aさん…狗巻君…」
憂太…逃げて…
憂「来い!!里香!!」
2017年12月24日。
祈本里香、2度目の完全顕現
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高音(プロフ) - プスメラウィッチさん» 現在オチは決まってないのですが原作の展開次第ではなるかもしれないですね!応援ありがとうございます!頑張ります! (2021年5月27日 19時) (レス) id: b411e95559 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月27日 19時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:高音 | 作成日時:2021年4月1日 21時