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60.根暗な心 ページ13

私が起きた時、悲報があった。
煉獄さんが上弦との戦闘の末、死んだ事だ。


『…ご飯食べに行こうって約束したのに…』


Aは木の上に登って座り込んでいた。
鬼殺隊になってからたまたま見つけた木でよく昼寝に使ってるお気に入りの木だった。


『私があんな奴らと戦ってる間に…煉獄さんは上弦と戦ってたんだ。
200人もの人を守りながら…』


煉獄さんは稽古が済んでからも度々私を気にかけてくれた。
あの後も呼吸の訓練をしてくれたけど炎の呼吸はギリギリ出来そうになかった。
体もあの時よりも強くなってるし、呼吸についても理解が深くなったのに…。

十二鬼月は倒したが血気術にかかって眠ってしまった。
死んでいたかもしれない…そんな奴が柱になんてなれない。


てか…あの時の血気術は何だった?
残ってた2体の鬼に眠らせる技なんて無かったはず。


『何なの…色々色々ごちゃごちゃ起こって…訳がわかんない』


煉獄さんの死、夢の中で再び現れた声、どこからか襲った異様な血気術……

Aの周囲では異常な事態が立て続けに起こった。


『階級を示せ』


Aは手の甲に浮き出た階級を確認した。
しかしやはり出たのは「甲」だった。

今の私が柱になったところで煉獄さんの穴埋めにもならない…正直少し安心してる所があるのが…


『はぁ…』



無「やっぱりここにいた」

『無一郎?』


溜息を吐いた時、下から無一郎がこちらを見上げていた。


無「しばらく見なかったから…何してるの?」

『…分かんない』

無「はぁ?意味がわからない」

『分からないよ…私も…』


あれから血気術による影響確認の為に診察を受けたり、発作の再発により安静にする様にと言われたりとこの数日間大人しくしていた。
だが発作のトラウマや煉獄の死によって心が不安定だった。

Aの目が潤んできた…。


無「…そっち行ってもいい?」


Aは小さく頷き、無一郎はAの座る木の枝に飛び乗った。


無「何か久々に見たかもね。初めて会った時のAみたい。あんまり…覚えてないけど」

『…そうだっけ?』

無「話はまぁちょっと聞いたけどさ、煉獄さんが死んだのは事実だし今更嘆いてもしょうがなくない?それで戻ってくるの?」

『そういう訳じゃ…』


久々に会った無一郎は変わらずに毒のある言い方をしてくる。
嘆いたところで煉獄さんが戻らないのは分かってる…でもそれがそういう訳じゃない…

でも心の中で子供のようにそう思ってるのかもしれない。

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高音(プロフ) - ???*??さん» ありがとうございます!書く気力が割と出てきたので時間みつけてもっと書こうと思います! (2022年1月6日 19時) (レス) id: b411e95559 (このIDを非表示/違反報告)
???*??(プロフ) - 更新ありがとうございますありがとうございます!!これからも頑張ってください(●︎´▽︎`●︎) (2022年1月6日 19時) (レス) @page11 id: ef39514e5c (このIDを非表示/違反報告)
高音(プロフ) - yuikusさん» ありがとうございます!そう言ってくださるのが原動力です! (2021年12月18日 7時) (レス) id: b411e95559 (このIDを非表示/違反報告)
yuikus - めっちゃ面白い!!更新楽しみに待ってます!😆 (2021年12月18日 6時) (レス) @page10 id: 64fb7cf4f5 (このIDを非表示/違反報告)
高音(プロフ) - いちごちゃんさん» ありがとうございます!是非気長にお待ちください! (2021年3月22日 14時) (レス) id: b411e95559 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高音 | 作成日時:2021年3月20日 15時

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