22.生き残ってきた鬼 ページ29
『(成仏してくださいね…)』
消えていく2体の鬼に手を合わせて拝んだ。
せめてもの情になればいいけど…
『(うわっ!何…この腐ったような匂い…!)』
突然謎の異臭が襲ってきた。
「うわぁー!!聞いてない!こんなの聞いてない!」
悲鳴のする方へ目を向けると、匂いの原因である巨大な鬼が歩いていた。
『(何……あれ!)』
……………
真「ねぇ錆兎。Aちゃん…あいつに勝てるかな?」
錆「分からない。努力はどれだけしても足りないんだよ。知ってるだろ。それはお前も…」
……………
匂いの原因の手だらけの鬼は1人の男の子の首を掴んでいた。その子は遠くでも分かるくらいに息絶えている事が分かった。
その手鬼は男の子を持ち上げると腕の間の口を開け………゙食べだ。
筋肉やら骨やらが噛み切れる音が聞こえる。
「あ…あ…わぁー!!」
その光景を見ていた男の子は悲鳴をあげ、一目散に逃げるが……手鬼は腕を伸ばして男の子の足を掴んだ。
『(やばい…!怯えるな…助けろ!助けろ!私はもう無力じゃないんだ!)』
禰豆子を戻したいならこれくらい頑張れよ私!
『(動け!)』
〃水の呼吸!弐ノ型!水車!〃
男の子を掴んだ腕を斬り、なんとか助け出した。
鬼は斬れた腕を見た後に私に目を向ける。
手「また来たな。俺の可愛い狐が。」
また……?
手「おい狐の小娘。今は明治何年だ?」
『え…今は大正時代だよ!』
手「大正…?……うわぁぁぁ!」
『(ビクッ!)』
どうしたのどうしたの!?
いきなり叫んで!
手「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!年号がー!!年号が変わっているー!!まただ!また俺がこんな所に閉じ込められてる間にー!!あー!許さん!許さーん!おのれ鱗滝め!鱗滝め!鱗滝めぇー!!」
そう叫びながら大量の手で自分の体を握り潰したりちぎったりしだした!?
怖い怖い怖いーー!(泣)
でもある人物の名前が聞こえ、泣きそうなのを我慢して鬼に聞いた。
『どうして鱗滝さんを…!』
手「知ってるさ…俺をここに閉じ込めたのは鱗滝だからな。忘れもしない47年前…あいつがまだ鬼狩りをしていた頃だ!戦国時代…慶応の頃だった…」
そんな昔から…
「嘘だ!そんなに長く生きている鬼はいないはずだ!ここには人を2,3人喰った鬼しか入れてないんだ!選別で斬られるのと鬼は共喰いをするからそれで…」
手「でも俺はずっと生き残っている。藤の花の牢獄で50人のガキは喰ってなぁ!」
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高音(プロフ) - 藤崎エヴァさん» ありがたきお言葉!番外編はネタ中々思いつかないけど、本編は頑張っていきます!夢主可愛いですよね!(お前が言うな) (2020年3月11日 12時) (レス) id: e62d4c7bb6 (このIDを非表示/違反報告)
藤崎エヴァ(プロフ) - 初コメ失礼します!夢主ちゃん滅茶苦茶可愛いし、お話面白ろかったです!本編も番外編も更新頑張って下さい! (2020年3月11日 11時) (レス) id: 1a879c682f (このIDを非表示/違反報告)
高音(プロフ) - OrangeShakeさん» 気に入って下さりありがとうございます!これからも本編も番外編も頑張って更新していきます! (2020年1月20日 20時) (レス) id: e62d4c7bb6 (このIDを非表示/違反報告)
OrangeShake - 面白いですね。私のお気に入りです!!更新頑張ってください! (2020年1月20日 20時) (レス) id: c7a1464060 (このIDを非表示/違反報告)
高音(プロフ) - 青海真珠さん» ありがとうございます!俺も消すつもりはないですけど、ビビリ&心配性なので一応パクってないよって報告でした。気に入っていただき本当にありがとうございます!俺自身も書いてて楽しいし、見てくれるだけで嬉しいのでこれからも続けていきます!心配させてすみません (2020年1月18日 22時) (レス) id: e62d4c7bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:高音 | 作成日時:2020年1月15日 23時