ATK 16 ページ16
迎えた卒業式の日。
私と善逸は約束通り、煉獄先生の元を訪れた。
煉獄先生は私が訪ねたことを驚いていたようだったけど、3人で写真を撮ろう!とすぐにいつも通りの笑顔になっていた。
「煉獄先生、その……色々すみませんでした」
「いや、俺の方こそすまなかった。勝手に決めつけて、君を疑うような真似をしてしまった。」
「……先生」
「ん?」
「千寿郎君が高校3年生になった時何があると思いますか?」
「なんだ突然!!」
「私が大学3年生です!と言うことは?」
「わからん!なんだ!!」
煉獄先生は全く思い浮かばないらしく、どこを見てるのかわからない視線を空に向けたまま固まっていた。
「また、会いに来ます。千寿郎君に『A先生』って呼んでもらうために!」
「なんだと!!本当か?!」
「ふふっ、その時までお元気で!お世話になりました!!」
私は、がばり、と大袈裟なくらい頭を下げた。
それを見て周りで待機していた子達が、次は私たちの番だと煉獄先生を取り囲みだす。
「よし、善逸ありがとう。」
「……うん。A、幸せになれよ」
「え、なにそれ怖」
キーキー怒り出した善逸と、最後までたくさん笑いあった。
3年しか一緒にいなかったのに、そんな気が全くしない程、本当にいい友だった。
「連絡しろよ、たまにはさ」
「あらあら、善逸ったら寂しいの?」
「うるせぇ!お前と仲良くできる人間なんか俺くらいしかいないんだよ!!わかる?!連絡しろよ絶対に!!」
最後までうるさかった善逸と別れ、私はこの日、キメツ学園を卒業した。
─────────3年後
「教育実習生の橘Aさんだ。皆よろしくお願いしますね」
校長先生に紹介された私に色々な感情のこもった視線を向ける先生方。
「橘Aです!精一杯頑張りたいと思います!!よろしくお願いします!」
「教科は社会科でしたよね?ちょうどいいから煉獄先生、担任と教科見てやってください。」
「わかりました!!よろしくな、橘A先生!」
煉獄先生はにっこり笑って右手を差し出した。
その手を握るように私も手を差し出せば、もう一度よろしく!と柔らかく微笑んだ。
その後煉獄先生の後について入った教室で、天使の髪色を見つけた私は間違いなくにやけていた。
「皆!!今日から教育実習生として、うちのクラスで一緒に勉強する橘A先生だ!!よろしく頼む!!」
煉獄先生がクラスの皆に紹介してくれて私も簡単に自己紹介を済ませた。
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炎香(プロフ) - はむえっぐさん» 私のが初めてだなんて恐れ多いです💦ぜひ読んで欲しい作品が沢山ありますので鬼滅沼へようこそって感じですね!笑 心臓大丈夫ですか?😂すごく嬉しいです!読んでくださってありがとうございました(。_。*) (2021年9月29日 14時) (レス) id: a219c056d8 (このIDを非表示/違反報告)
はむえっぐ - はじめまして!!完結おめでとうございます!!!鬼滅の夢小説読むの主様が初めてだったのですがハマりました!!笑笑最後の解説で意味がわかったときはもう、、、心臓潰れました^^本当にありがとうございました!!! (2021年9月28日 23時) (レス) @page23 id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
炎香(プロフ) - まゆさん» わぁすごい嬉しいです……!めちゃくちゃ頑張れる気がしてきました!!ありがとうございます! (2021年9月20日 11時) (レス) id: a219c056d8 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - これからも更新楽しみにしてます! (2021年9月20日 10時) (レス) id: 3becc2e6ce (このIDを非表示/違反報告)
炎香(プロフ) - myaさん» ありがとうございますm(*_ _)m思いつきのネタで投稿したら大変なことになっていたので驚きましたが、頑張りますのでよろしくお願いします(o_ _)o(o_ _)o (2021年9月2日 7時) (レス) id: a219c056d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:炎香 | 作成日時:2021年9月1日 13時