部屋の鍵は ページ8
｢ダァァァァ！！！クソがッ！！｣
｢やめて壊れるからぁ！！｣
はい。お察しの通り昼間でも関係ありませんでした。
玄関から出ても結局寝室にワープするように戻されてしまうらしい。
爆豪くんだけが玄関から出て、私が待っていた寝室にパッといきなり現れたし間違いない。
どういう事なのか全くわからないんだけど。
｢できることは試してみようよ｣
｢悪ぃな｣
｢全然！！楽しいから大丈夫！｣
｢楽しかねぇわ！｣
爆豪くんは楽しくないらしい。
そりゃそうか、帰りたいに決まってるよなぁ。
彼女が待ってるかもしれないし、もしかしたらもう奥さんがいる可能性だってある。
紙面で見ていた私がこんなに好きになるんだから実際に爆豪くんに会っている女性達はもっと大変だろうなぁ
ハチャメチャにかっこいいんだもん。
仮にも成人女性なので男子高校生に本気で恋をしていたわけでは無いけどね！！！
その後も思いつくことを何個か試してみたけど結果は同じだった。
ヒーロースーツだからダメなんじゃ？って爆豪勝己Tシャツで外に出ようとしたりしたのに。
無念
｢二人で一緒に出てみるって言うのは？｣
｢あ？｣
｢爆豪くんがこの世界ではイレギュラーだから外に出られないとしたら、私と一緒になら出られるかもしれないじゃない？｣
｢…なくはねぇな｣
｢やってみよう！ダメなら買物行ってくる！！｣
何度目か何パターン目か分からない実験のスタートだ。
｢ん、｣
｢ん？｣
｢一緒に出んだろうが｣
そう言って差し出された手と爆豪くんの顔を交互に見やってハッとする。
｢理解しました｣
｢遅ぇ｣
爆豪くんの手は想像していたよりも大きくて柔らかかった。
少しだけ滲んだ汗が私の掌に伝わって、爆豪くんも緊張するんだなんて余計なことを考えたりしちゃって。
｢………………………意味わかんねぇ｣
｢だね｣
手を繋いで仲良く玄関から出る、が正解だったのかはわからない。
だがしかし、実際に今立っているのはアパートの廊下で。
爆豪くんと手を繋いだままの状態で立ち尽くしている状況だ。
｢もっかいやんぞ｣
｢うん｣
ガチャん、バタン
ガチャん、バタン
傍から見たら何とも不気味な姿だろう。
手を繋いだ男女が何度もアパートの玄関から出たり入ったりを繰り返しているのだから。
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yamadaringo28(プロフ) - pixivを見てこっちに来たんですが、その後はどうなったんでしょうか？この話がとても好きなので続いて欲しい2人に幸せになって欲しい気持ちがいっぱいで… (5月7日 0時) (
レス) @page19 id: dc8bc9eeec (このIDを非表示/違反報告)
林 真 - はい！更新頑張って下さい！楽しみに待たせてもらいます！！ (2022年8月30日 9時) (レス) @page20 id: ddf55ed9f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：炎香 | 作成日時：2021年8月31日 21時
