おにぎ……り？ ページ16
｢…はよ｣
｢おはよう勝己くん｣
昨夜のお酒が残っているのかまだ少し眠そうだ。
結局あの後すぐにお酒がなくなってしまったから、本当に何も無かった。
別に期待なんてしていなかったんで？ラッキーなすけべとか？期待なんてしてなかったんで？？
｢おにぎり作ったんですけど、食べてみる？｣
なるべく時間を有効に使うために朝ごはんの時間を省略したらいいんじゃないかなって、作ってみたはいいものの……
｢……まじか｣
｢本当にごめん。普通にご飯のまま取っておくべきだったなって思いました｣
勝己くんの反応で察して欲しい。
海苔とかないし、ラップでご飯まるめて塩振っただけのおにぎ…り？って感じのものしか作れなかった泣きたい。
｢あ、一応味見？というか自分でも食べてみたんだよ？ご飯と塩の味しかしなかったから平気、多分…うん。｣
｢ンだよそれ｣
また鼻で笑った勝己くんに、支度をしてくるねと告げてその場を離れた。
｢お待たせしました！｣
｢……塩、多すぎだわ｣
｢え、食べたの？！｣
テーブルの上に置いてあったはずのおにぎ…り？くんの姿がなかった。
3個あったはずなのに全部食べてくれたらしい。
惚れてまうやろーって大きな声で叫びたい。
死語とか関係ない、叫びたい全力で。
｢勝己くんに料理教わればよかったなぁ｣
｢……帰ったら、｣
｢えっ？｣
｢…ッなんでもねぇわ！！！はよ出かけんぞクソが！！｣
勝己くんはしっかり畳まれたコスチュームの入った箱を玄関に運んでいる途中だったから、上手く聞き取れなかったんだけどきっとツンデレだと思う。そう思い込むことにする。
｢準備できたし行きますか！｣
｢おー、頼むわ｣
｢勝己くんがここに帰ってこなくて良いように、助けてね。みんな｣
いつものように壁にかけられたA組の皆に話しかけて、一応手も合わせておいた。
てっきり勝己くんにキメェ…って言われると思ったけど言われなかった。
眉間の皺はとんでもなかったけど。
さてどうしたものか。
箱がとっても重いため勝己くんが箱を持って、私が勝己くんの何処かに触れるということになった。
腰に手を当てて汽車ポッポ状態が良かったんだけどなぁ。
いざ触れ！って言われると悩んじゃうよねムフフ。
言っておきますけど別に下心なんてないので。
ということで無難に両肩に手を置いて玄関を出た。
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yamadaringo28(プロフ) - pixivを見てこっちに来たんですが、その後はどうなったんでしょうか？この話がとても好きなので続いて欲しい2人に幸せになって欲しい気持ちがいっぱいで… (2023年5月7日 0時) (
レス) @page19 id: dc8bc9eeec (このIDを非表示/違反報告)
林 真 - はい！更新頑張って下さい！楽しみに待たせてもらいます！！ (2022年8月30日 9時) (レス) @page20 id: ddf55ed9f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：炎香 | 作成日時：2021年8月31日 21時
