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薬指【沖田総悟】1 ページ38

左手の薬指。

年頃の女子にとっては自分の存在価値を示すのに充分なものではないだろうか。まあ、所謂勝ち組か、負け組か、というところだ。

それが二十代ならまだしも三十代ならどうだろうか、やはり焦り出すものなのだろうか。

「あなたねぇ、いくらまだ20だからってそんな浮ついた話が1つもないなんて女として問題よ?」

ぼけっと縁側でアイマスクをして眠っているフリをしていればそんな声が聞こえてきた。多分お隣の口うるさいおばさん、そんなとこだろう。

「こんな男所帯の中で働いていればいい男の1人くらいできるでしょう?」
「……はぁ。」

なんだ、身内か。

総悟はため息をついた。真選組に務めていて、それで20代、女子といえば…1人しかいない。

「そんな気の抜けた返事しないの!あなた仮にも大人でしょう!」
「あー…はい。」

ガミガミと怒鳴られている中、平気そうな、めんどくさそうな顔をしてほうきを持って立っている。

おそらく、門構を掃除していたところに通り掛かられたのだろう。そして、そのおばさんは最近36にしてようやく結婚できたらしい。

近藤さんもよく絡まれては「あんな若い娘っ子はやめなさい!」と説教されていた。

そんなおばさんの第二の標的はAだったのだろう。ただし、腰の低い近藤さんとは異なり、テキトーに受け流すあいつの態度は気にくわないのだろう。

もう30分ほどあのやり取りが行われている。このままでは俺の睡眠も邪魔が入ってどうしようもない、というところだ。

「めんどくせぇ…。」

アイマスクをずり上げてゆっくりと立ち上がる。そんなにでかい声ではなくともこの距離なら聞こえるだろう。

「あれぃ?おかしいねぇ…。俺のしまっておいた羽織がねぇ。」
「……あ、呼ばれているので失礼します。」

「ちょっと!」と叫ぶ後ろのおばさんをがん無視してAは無表情でこちらにかけて来た。流石に中までは入ってくる様子はなくぶつぶつと言いながら通り過ぎていった。

「はぁ〜、助かった。センキュー総悟。」

「だりぃばばあ。」と言いながらへっ、と右口角を上げる目の前の女は年頃の娘ではない。

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(プロフ) - 雪華さん» 是非、私の勝手な都合で書いている短編集を読んでいただけると幸いです。 (2019年6月2日 13時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雪華さん» おそくなり、すみません。私は自分の好きなようにお話を書いておりまして、お願いされる形で書くのは正直読んでくださっている読者様方をがっかりさせそうで自信がありません。ですのでそう言ったお願いはできかねます。申し訳ありません。 (2019年6月2日 13時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?ドラゴンボールのキャラ×18歳のメイ・チャンの恋愛短編集を作って貰いますかな?メイ・チャンは悟空達の仲間で子パンダのシャオメイと一緒で長男のグリードと次男のエンヴィーの妹を設定で (2019年1月15日 20時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年9月17日 0時

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