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冬【???】 ページ35

赤くなった手にはぁっと自分の息を吹きかけた。

「寒…。」

当たり前のおきまりの言葉は何度呟いたことだろう。2時間外で待たされた私の体はもとより心がもう限界だ。

「さっむ…。」

ちょっとだけ言い方を変えてみたけれど心が満たされることなんて無く、ただただ寒いだけ。いったい私をまたしている男は一体どんな神経をしているのだろうか。

まあ、きっとほくそ笑んでいるのだろう。むかつくあの笑顔…と言っていいのかは分からないがあの恐ろしい笑みで。どこか遠くで私を見ているだろうか。

もう帰ろうか、きっと本当はもっと前に思うべきことを思い出したかのようにいやらしく振り続ける雪をにらみながら一歩踏み出した。

さっきまで気にならなかった積もり積もった雪を踏んだ音がきしりと耳に響いてまた、心にも響いた。まるで心臓にヒビが入るかのような音だった、なんて1人で思った。



ー足跡、本当に1人だなー

大きな木の下から続いた足跡はひっそりと私の足元まで続いていた。本当は、2人分並んであるはずだったのに。そんなこと思っても仕方がないのになんだか前が歪んで見えるような気がする。

ニット帽を深くかぶり直して早足で帰る。なんだかこんな日に1人で歩いているのが私だけみたいで目立って恥ずかしい。

本当に早く帰ろう、そう思った時にはもうすでに遅かったのか涙がつーっとこぼれ出てしまった。

ーらしくない、らしくない…ー

本当にらしくない。約束を破られるのなんていつものことなのに。

そう、いつだってそうじゃないか。

あいつの誕生日会だって、私の誕生日だって、クリスマスだって、お正月だって、いつだって仕事、の一言で片付けられる日々だったじゃないか。なにを今更。

なにを今更こんなことで泣いているのか。なさけない。

だけど、こんなことを思えば思うほど涙は止まらなかった。





だって今日は、今日は。




ー私の命日なのにー



もしかして全て夢なのか、温かみのない息も、寒いと感じる体感も、つけられるはずのない足跡も向けられることのない視線。全て夢ならいいのに…。






私の心にただただ1人という寂しさだけ残った。

天然【坂田銀時】1→←3



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(プロフ) - 雪華さん» 是非、私の勝手な都合で書いている短編集を読んでいただけると幸いです。 (2019年6月2日 13時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雪華さん» おそくなり、すみません。私は自分の好きなようにお話を書いておりまして、お願いされる形で書くのは正直読んでくださっている読者様方をがっかりさせそうで自信がありません。ですのでそう言ったお願いはできかねます。申し訳ありません。 (2019年6月2日 13時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?ドラゴンボールのキャラ×18歳のメイ・チャンの恋愛短編集を作って貰いますかな?メイ・チャンは悟空達の仲間で子パンダのシャオメイと一緒で長男のグリードと次男のエンヴィーの妹を設定で (2019年1月15日 20時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年9月17日 0時

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