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8本目 ページ9
「グルさん、入るで」
もう見慣れた応接間
そこにはぽつんと独りソファーに座っている総統が見える
「グルさん、また令嬢のこと思い出しとん？いい加減仕事くらいしてくれませんかねぇ。白美国におるのは分かっとんやけ気長に待てばええやろ？」
「なぁ、トン氏。令嬢が乗った馬車。変な匂いがせんかったか？」
「変な匂い？そんなのしませんでしたよ。」
「そうか…」
「仕事する気になりました？早く立って総統室に」
「トン氏、今すぐ総統室に幹部全員を集めてくれ」
「はぁ？なんのために」
「令嬢、もう二度と戻らんかもしれん。あと侯爵、暗殺される可能性大だゾ」
「はぁ…分かりましたよ」
「頼んだぞ。先に戻っておく」
『全幹部に告ぐ。今すぐ総統室に集合しろ。もう一度言う。今すぐ総統室に集合しろ。遅れたものは書類2倍にする』
その瞬間足音が外から聞こえてきた
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作者名：稲荷狐 | 作者ホームページ：https://twitter.com/touka__kitsune?s=09
作成日時：2020年1月25日 11時
