雪が降る夜に【ONE PIECE】 (ページ8)

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cap7 ページ8

＜ｺｰﾄﾞ＞

ｻﾞｼｭｯ…。

肉が裂ける音が響いた。

先程、ｼｬﾎﾞﾝﾃﾞｨ諸島に到着し、船から降りたのは良かったものの。

そこは、無法地帯だったのである。

おかげで人拐いや賞金稼ぎに狙われ、今はそいつらを片っ端から潰している最中なのだった。

「主に勝とうなんて100年早いんですよ!!!」

ｹﾞｼｹﾞｼとﾙｰｳが仮死状態の人拐いや賞金稼ぎを足蹴にしているのを見て苦笑いした。

ﾙｰｳはﾋﾄﾋﾄの実ﾓﾃﾞﾙ小人を食べた鷹だ。

片目を黒い前髪で隠し、背中に黒い羽が生えているという何とも格好いい小人になるのだった。

まぁ、可愛らしい一面もあるのだが。

小人になったﾙｰｳの武器は爪だ。

能ある鷹は爪を隠すと言うが…。

まさにその通り。

小さいと思って油断しているとすぐにその爪に殺られてしまう。

今のｺｲﾂらのように。

「ﾙｰｳ、行こう。人魚がﾋｭｰﾏﾝｼｮｯﾌﾟに出されたらしい。天竜人の手に渡ったら大変だ」

「主、あまり構ってくれないと拗ねますよ」

「はいはい」

ﾌﾟｸｩ、と頬を膨らませるﾙｰｳを抱っこしながら1番ｸﾞﾛｰﾌﾞのﾋｭｰﾏﾝｼｮｯﾌﾟへ向かう。

どうやら、ﾙｰｳのご機嫌もなおったらしい。

ｵｰｸｼｮﾝを見て機嫌が悪くならないといいが。

そんな事を考えている内に、もうﾋｭｰﾏﾝｼｮｯﾌﾟは目の前に見えていた。

従業員と言い争っている海賊を見つける。

今話題のﾙｰｷｰだった。

「おい、何をやってる」

ﾆﾔﾆﾔと気味悪い笑みを浮かべる“店員”。

ﾋﾟｴﾛのような格好をしている。

「おーっと、蒼(ﾙ･ﾌﾞﾙｰ)さん。…今日は人魚が入ってますよ??見ていきますか??」

ちなみに、僕が買うのは殆どが人魚か魚人。

それが分かって言っているのだろう。

何回も来ているから顔を覚えられたらしい。

「久しぶりに来たなぁ…。今日は買えると良いんだけど。札、貰える??」

「えぇ、勿論。VIP席へ行きますか??」

「普通で良いよ、買ったらすぐ帰るから」

「そうですか、それではごゆっくり」

ﾋﾗﾋﾗと手を振るﾋﾟｴﾛ君。

その気味悪い笑みは張り付けたままだ。

僕は冷たい目はそのままに、ﾋｭｰﾏﾝｼｮｯﾌﾟへと足を踏み入れるのだった。