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でも、一度決意したからには。
最後まで貫かなければと振り向かないように踏み出した一歩。
ヒールがある靴で走るのはやはり慣れな─────
「わ、っ！」
躓きそうになって、地面にぶつかると思ってぎゅっと瞑った目。
触れたのは、硬い地面じゃなくて大きな腕で。
「Aっ、は、あぶな...」
「ごめん、ありがとう」
センラくんが転びそうになった私を支えてくれていた。ほっとして下を向くとガラスの靴が片一方、脱げてしまったことに気付いて後ろを向くと─────
たくさんの、目。
私が転んだことで、気付かれてしまったらしく。
「っは、魔力探知で見つかると思っとったから使わんかったけど、これはもうしゃーないな」
「了解、A、俺の腕離したらアカンで！」
彼らが同時にパチン、と指を鳴らすとふわりと浮く身体。
思わずギュッとセンラくんの腕にしがみつくと、そのまま持ち上げられてお姫様抱っこの状態に。恥ずかしいとか何だとか言ってられない状況だが────いや速、速い、速い！？
みるみるうちにスピードを上げていく彼ら。多分身体能力が強化される魔法とかを使っているのだろうけれど、人間が生身で体感していいスピードじゃない！
「S-0328、聞こえとるな！？出発ポイント変更！見つかったから飛び乗る！」
【畏まりました。どうかお気をつけて】
「A、ちょーっと揺れる、でッ...！」
「え、揺れるって何っ...わっ、きゃあああああ！」
瞬間、無くなった地面。
必死になってセンラくんの首に腕を回して掴まると、脳天からは「かわえ〜」という呑気な声。ふざけるな。
またやって来た地面に着地、彼の言った通り揺れを感じて涙目になりつつしがみつく。
「センラ、交代」
「えぇ〜、意味ないやろ」
「俺にとっては意味あんの」
「へ、何、わっ」
センラくんから離されて、すっぽり収まったのは志麻くんの腕の中。何で変える必要あったの、と思いつつ動いたら落ちてしまうのでおとなしくそこに収まる。
「よし、ええ子」なんて耳元でささやかないで欲しい、顔が熱くなってしまうから。
走り出した私達の後ろからは彼らの名前を呼ぶ声が聞こえる。
今度は振り返らずに、前だけを見て進もう。
それが、決意した自分に対する一番の誠意の示し方だと信じて。
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ちょこ２（パソコン変わりました≪元ID ５ad0b4ef6a≫）） - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (7月2日 21時) (
レス) @page50 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
可愛い後輩ちゃん - 完結おめでとうございます‼とても私好み過ぎて1~3、一気読みしてしまいました,😌素敵なお話ありがとうございました!! (2022年2月23日 22時) (レス) @page50 id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
結月。(プロフ) - 続編3作に渡る連載、本当にお疲れ様でした。作者様の作品と出会ったのが遅かった私ですが、どのお話も面白くてついつい夜更かししてしまうくらい読んでしまっていました。素敵な作品をありがとうございます。幸せな時間を過ごせました。本当にありがとうございました！ (2022年2月15日 3時) (レス) @page50 id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 完結おめでとうございます！！幸せでよかったです...！めちゃめちゃ面白かったので一気見させて頂きました...本当に素敵なお話をありがとうございました！ (2021年8月1日 19時) (レス) id: 4620368618 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 連載お疲れさまでした。毎話すごく楽しかったです。今回もすてきなお話ありがとうございました！！ (2021年8月1日 14時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#N/A | 作成日時：2021年7月4日 15時
