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十二月三十一日、大晦日。
ロケットを降りるともう一月だろうと思い込んでいたが、まだ十二月。
こたつでぬくもりながら、何となく砂時計が"私の願いだろう"と思ったことを察する。
多分、年越しと初詣。
テレビは去年と同じ内容の年末番組を放送している。知ってる知ってる、ここであの芸人が出てくるし例の歌番組では珍しく紅組の方が勝ってたって。
一人自室でカップ麺を食べながら見ていたことを思い出す。
…それと比べれば、今現在センラくんが年越しそばを湯がいてくれていてかつ、同じこたつには志麻くんがいるのだからかなりの贅沢をしている。
なんだかありふれているはずのこの幸せに慣れなくて、そわそわしてしまいこたつから抜け出す。
台所へ足を運び、何か手伝えることない？とセンラくんに聞くも。
「別に大丈夫やで、まーしぃとこたつ入っとき」
や、優しい。
ただせっかく温かいこたつを抜け出してここまで来たのに、また戻るのも少し気が乗らなくて。センラくんがそばを茹でているところをじっと見つめていると。
「何ぃ、俺とお喋りしに来てくれたん？」
「いや、そういうわけじゃないんだけど」
いつもの性格の悪そうな笑みを浮かべる彼に冷たく返すと「そうか…」としゅんとしておとなしくなった。うん、これぐらいのテンションでいて欲しい。
後ろからはテレビを見ながら笑う志麻くんの声が聞こえる。楽しそうで何よりだ、私はもう見たことがあるから二番煎じであまり笑うことはできないけれど。
センラくんが鍋の火を止めて、そば湯を流し台に捨てて水気をよくきっているところを見ながら。
「…そばを茹でた後のお湯ってそば湯って言ってさ、栄養価高いらしいよ」
「え！？もっと先言ってやそれ！？」
残念、全て排水口へ流れてしまった。ワハハと笑う私をじとっと見つめるセンラくん。そんな目で見るな。
「……Aのそばだけ天ぷら抜きにしたろ」
「え！？」
「あーあ、せっかく揚げたてのやつさっき買ってきたのになあ」
「うえ、許してください…」
ニィと笑う彼は先程の調子を取り戻してしまっている。「うそうそ、冗談」と器にそばを盛っているセンラくんはなんだかんだで全部の器に天ぷらを乗せてくれた。
持ってってくれる？とねぎをそばの上に乗せながら言う彼に素直に従って、盛り付けが終わった器を持ってこたつへ運ぶために、お盆を手に持った。
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ちょこ２（パソコン変わりました≪元ID ５ad0b4ef6a≫）） - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (7月2日 21時) (
レス) @page50 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
可愛い後輩ちゃん - 完結おめでとうございます‼とても私好み過ぎて1~3、一気読みしてしまいました,😌素敵なお話ありがとうございました!! (2022年2月23日 22時) (レス) @page50 id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
結月。(プロフ) - 続編3作に渡る連載、本当にお疲れ様でした。作者様の作品と出会ったのが遅かった私ですが、どのお話も面白くてついつい夜更かししてしまうくらい読んでしまっていました。素敵な作品をありがとうございます。幸せな時間を過ごせました。本当にありがとうございました！ (2022年2月15日 3時) (レス) @page50 id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 完結おめでとうございます！！幸せでよかったです...！めちゃめちゃ面白かったので一気見させて頂きました...本当に素敵なお話をありがとうございました！ (2021年8月1日 19時) (レス) id: 4620368618 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 連載お疲れさまでした。毎話すごく楽しかったです。今回もすてきなお話ありがとうございました！！ (2021年8月1日 14時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#N/A | 作成日時：2021年7月4日 15時
