【sm】真夜中、星雲旅行24時Ⅱ【snr】 (ページ5)

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手を叩いて笑っていた志麻くんもあーあーと言いながらティッシュを持ってこちらへ寄ってきて。
幸いもうペットボトルが空になった為これ以上溢れることはないが。

その空になったペットボトルを振って頭に疑問符を浮かべている彼は、もう本格的にヤバいのかもしれない。

「...まーしぃ」
「何や...」

彼は空になったペットボトルをポイッと放り投げて。

「新しいやつ！もう一本持ってきて！」
「はあ〜？お前もうやめときぃや、酒ちゃうんにおかしいって」

言う通りである。

酔っぱらいの相手をするこっちの身にもなって欲しいものだ。
隣で駄々をこねるセンラくんは普段の"優しくて"少し大人びて見える彼とは全く違って本当に大丈夫か、と見つめる。この調子だと本当にお酒を飲ませた時の事を思うと末恐ろしい。

「わーったわーった、持ってくるから大人しくしとき、もう」

観念したように部屋を出ようとした志麻くんに「嘘でしょ」という顔で訴えかけると、私の顔を見ながら"水持ってくる"と口を動かした。

わーいと隣で喜んでいる黄色の彼、頼むから志麻くんが帰ってくるまで変な事しようとしないでくれ、と臨戦態勢をとっていると。

「んなあ、Aちゃん」
「...何？」

先程とは打って変わって静まり返った彼。情緒不安定にも程があるだろ、と困惑しつつ聞き返すと。

「何でまーしぃなん？俺はあかんの？」
「いや何それ、志麻くんにした覚えは無いんだけど...ってちょっと、くっ付いてこないで」
「や！いややぁ〜！俺にしてやぁ〜！」

もう訳が分からない。

人は酔うと普段理性や自制心によってブレーキをかけていた感情・言葉が出てくると言うが、果たしてアルコールを摂取していないはずの現在の彼から出てくる言葉は本音なのか。

「待って待って、志麻くんにもセンラくんにも何もした覚えはないんだけど。というか腕に引っ付いてくるのやめて」
「...んぅ、やって、Aちゃんまーしぃばっか見てる気ぃするもん。俺寂しい」

そう言いながらすり、と腕に頬擦りをしてくる彼。だから離れろって言っただろうが。

いや、酔っ払いに何を言っても通じないか、と今なら普段聞くと誤魔化されることも聞けるかも？とひらめく。
こっちがこんだけ苦労してるんだから、多少やり返してもいいだろう。

「センラくんはあんまり私に興味とか関心無いでしょ？なんで」
「.......んゃ、興味は、ある」