【sm】真夜中、星雲旅行24時【snr】 (ページ31)

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次の星、α Camelopardalis(アルファ・カメーロパルダリス)に向かう前に、彼らにお願いをした。

一つ、今後はあの時のように、クラスメイトを操ったり私に魔法をかけたりして都合がいいように物事を運ぶのはやめて欲しい。…例外が発生する場合はあるとしても。

一つ、私の家族をどのように変えたのかは知らないけど、元に戻したとしてももう家には帰りたくない。一人暮らしなどあの家族と離れられる場所で過ごさせて欲しい。

一つ、君たちも別に私に付きっきりじゃなくて、好きなように、自由に過ごして欲しい。

最後のお願いに関しては驚かれたけど。Aがええんやったら、そうする。と意外とすんなり。
ただ、二つ目に関しては異議を唱えられて。

「俺らと一緒に住むんはあかん？」
「え、まあ…いいけど。ロケット？」
「いや。普通に一軒家構築するから、そこに住む」

久々にスケールの大きさを感じた。
何だ、一軒家を構築するって。
星を作成、…作成という言い方が合っているのかどうかはともかく。星を作ることに関してはもう「またか～」ぐらいにしか思っていなかったが、一軒家を作るとは。

あまりにも大きなスケールのものを最初に持ってこられて、感覚が麻痺していたが。やはり星を作るというのは正気の沙汰ではない。

…星についてから、家の中を見て回ったけれど。
基本的な部分はロケットと使い勝手が変わらないようにできているようで。特に使い勝手が悪いということもなく、広い自室も与えられて満足した。
ちなみに。私の部屋の隣には全面ガラス張りのテラスがあって、ロケットさんとお喋りできるようになっているらしい。ロケットさんが望んだそうだ。

さて。季節もジメジメとした梅雨に入り、隣のテラスで星が見られるのは一か月後になりそうだが。

明日も学校だ、早めに寝よう。と去年の私が見ると信じられないという顔をしそうな理由で、ベッドに横になった。