【sm】真夜中、星雲旅行24時【snr】 (ページ23)

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ちなみに去年、私は一人余って一番少なかった(それでも五人で構成されていた)グループに詰められて。少し申し訳なくなりつつ林間学校を何事もなく終えたのだが。今回もそれでいいんだけど？
その望みは叶わないまま、結局三人グループのままで迎えてしまった当日。

「……は、あ」

二人に気付かれないように、小さく吐く溜息。
抜けるような青空に似合わない、その陰湿さに自分が嫌になる。さっさと謝ってこの空気、取っ払いたいのに。
バスもグループで固まって座るから、余計に気まずくて。偶数じゃないから私一人だけ二人座席を一人で座ろう、とか思っていたその計画は、周りに謎に気を遣われて一番後ろの五人並んで座れる席になってしまったせいで三人並ばなければならなくなったし。
…一番かわいそうなのは私と志麻くんの間に座っているセンラくんである。

お昼。バーベキューも基本無言だし、私が焼いていたお肉を志麻くんに取られてしまって「あ！それ私がお世話してたお肉なのに！」と言っても彼はぷい、とそっぽを向いてしまった。子供か。
彼の横にいるセンラくんは耐えきれないといった様子でくつくつと笑っていたが、後で志麻くんに叩かれて痛い！痛い！と叫んでいた。かわいそうだ。

なんだかんだ、基本無言でもレクリエーションの際には割と息が合う。
学校外でも一定期間はしばらく一緒に過ごしていたからだろうか。いや、あの二人の息がピッタリだからだろう。そんな疎外感を少しだけ感じつつ、仲直りできないまま迎えた夜。

本日最大のビッグイベントを控えていた。
…最大のビッグイベントってなんだよ、両方大きいじゃん。
それは置いておくとして。そのイベントとは。

肝試し、である。
やっぱりこれもうちょっと夏にやるやつじゃない？と一人思いながら。
男女関係なく二人一組、数字が書かれたくじを引いて組み合わせを決めて、教師陣が驚かす仕掛けを用意した山道を行ってお札を持って帰ってくる、それだけ。
去年は奇数クラスの運命か、運がいいのか悪いのか数字じゃないマークを引いて、何故か先生と一緒に行くことになり。肝試しの仕掛けの裏話などを聞かせてもらったので、全く怖くなくて。

はあ、組み合わせか。今回は志麻くんとセンラくんが加わって、何故か少しだけクラスの面々が変わってるから奇数じゃないし、絶対に誰かと当たるんだろうなあ、と『話したことがある女の子と当たりますように』と引いたくじ。
番号、４番。