【sm】真夜中、星雲旅行24時【snr】 (ページ22)

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体育祭からしばらく経って。まだ五月、それでも日差しは輝きを増して、夏の兆しをはらんだ風が木々の間を抜けていく。
梅雨前の爽やかな季節だが、そんな季節とは対称に私たちの関係は、薄暗くジメジメしたもののままで。

「……はあ」

溜息もつきたくなるものだ。
まだセンラくんが間を取り持ってくれているからいいものの、まだ志麻くんは私に対して怒っているらしい。
目が合うと逸らすし、ムッとしている。まるで小さな子どものように。この人、いくつなのかは知らないけど絶対私より年上だろうに。
その状況、真っただ中だというのに、予想外の行事が飛び込んできた。

「林間学校、もう来週だよ」
「…え？あれ、もっと夏じゃなかったっけ」

あのリレーの後、打ち解けることができた複数名のクラスメイトと話しながら。
年間行事予定表に書いてたけど、と言われて初めて気付いた。あれ、うちの学校の林間学校はもっと夏休みが近付いてからではなかったか。困惑しながら、彼女が言う、その"年間行事予定表"を見ると。

ホントだ、書いてある。
そこにはしっかりと"林間学校"という文字が印刷してあった。じゃあ、本当にあるんだ…。
数日後には担任の先生から林間学校について説明が行われて。内容は去年やったことと殆ど一緒ではあったが。
内容的に、やっぱりもうちょっと夏に近付いてからするやつではないのか、これは。彼らのどちらかが無理矢理行事をいじったのかもしれない。例の宇宙人マジックで。

で、問題はそのグループ分けで。
基本的に行動を共にしたり、自由行動で一緒になるような班が。
何故か、私たち三人が一緒になってしまったのである。

…仕方ない。上限人数が５～６人程まで、それが上限人数ギリギリで皆して組んだら私たちだけ余った。
何故余るのだろうか。
まあ最近クラスメイトと普通に日常会話をするようになった私は当然、優先順位の一番下の方にいるわけで。彼らも彼らで、常に二人でいるからクラスメイトからの人気は高かったりするものの、部活動等で育まれた人間関係には勝てなかったようだ。
故に、例の三人。

クラスメイトや担任達は「仲いいしいいんじゃない？」という珍しい男女混合グループ、加えて最少人数に対して理解を示している。
…いや、今理解を示さなくていいのに。逆に困っているのだが、こちらは。